吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

小6生徒の大麻吸引 その2

2015年11月17日 06時10分14秒 | 日記
 医療分野では麻薬は立派な薬物である。全身麻酔の場合にも常用されているし、強力な除痛効果があることから癌性疼痛にも用いられている。激烈な痛みをとってあげられるのであるから患者さんにとっては、本来はありがたい薬剤なのである。
 ところで、この情報バラエティでは街角でインタビューをしていた。小学生へのインタビューである。「大麻吸引を小学生がしていたのですがどう思いますか?」という質問にある小学生が答えた。「それはダメです。人生がめちゃめちゃになります」と。まあ間違った答えではないだろうが、でもきちんと麻薬についての薬理作用を理解したものではないことに一抹の不安を感じた。麻薬で得られる薬理作用は医学の分野では大変有用なのである(呼吸抑制は注意すべき薬理作用であるが)。この薬物自体は悪者ではない。しかし耽溺性があり、そこに付け込んで高額で取引する非合法団体が存在していることが問題なのである。だから法規制があるのである。