吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

無罪になった88歳暴走運転手 控訴審で「有罪にしてください」 その4

2020年11月17日 06時18分36秒 | 日記
 この裁判ではどうも、医師側は責められてはいないようではあるが、それにしても薬で意識を失い交通事故を起こした事件でまったく無罪というのも合点がいかない。薬物による心神喪失で起こした事件は責任を問えないということであろうが、この場合は、こうなるであろう結果は予見できているのである。
 しかも危険だとしりつつ薬を内服して起こした結果であれば、確信犯にも思える。それが全くの無罪とは納得はいかない。記事にもあるが無罪判決のあとに周囲から「何で無罪なのか」とずいぶん責められたという。これも隣近所、いわばムラ社会からの圧迫、あるいはこれもきっとSNS上での非難、炎上で責められた結果なのかもしれない。
 その周囲からの非難、圧迫で無罪判決を「有罪にしてくれ」と禊(みそぎ)をしなければならなくなる様はもう異常だ。法治国家ではなく、人民裁判のようである。これはこれでものすごく怖い。