吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています

ワクチン注射 その2

2020年11月20日 05時35分59秒 | 日記
 なぜ結構多くの方がワクチン注射で過去にやったことのない「前腕内側」を差し出すのか、つらつら考えてみた。すると思い出したのは「採血」なのである。採血の場合は多くは「肘部内側」で採取する。なのできっと腕の内側を差し出すのであろう。
 しかし注射と採血では目的ややることも全く異なる。「針を刺すこと」は同じであるので、患者さんにしてみれば同じことなんであろう。「針を刺される」という、自分から見ればたいしたことのないことでも、患者さんにとってはインパクトの強いことなのである。なかには大の大人でも「あ~私、刺されるのダメなんですよね。痛くしないでくださいね」と真顔でおっしゃるかたもいる。
 何もこちらはわざと痛くしたり痛くしなかったりできるわけじゃない。なんだかこちらが苛めているんじゃないかと思われているようで、こちらにとっては失礼な物言いと受け取れる。それだけ苦手な方だと、ましてや注射と採血では穿刺部位が異なるなんてどうでもいいのであろう。
 きちんと腕をまくり上げない理由が何となくわかった。