吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

アイスホッケー選手が心肺停止…命を救った観客の看護師「焦りはなかった」 その2

2024年07月11日 06時01分51秒 | 日記
 まずは救命できたことは素晴らしいことです。居合わせた人による救護によっての結果ですので最高の結果だと思います。ただしこれが一般人のかたの心肺蘇生の結果であればもっと素晴らしいことでしたね。ある意味、看護師による応急手当は「仕事の延長」でもあります。このような救護の現場ではいつも医療従事者がいるわけではありません。なので心肺蘇生講習普及の観点からすればまだまだ道半ばです。
 まえから自分はこの感謝状授与については疑問を感じていました。それはずっと述べてきました。まずは医療従事者、特に医師は法律でも、従事中でない時にも応急救護の義務が発生しています。看護師にはないでしょうがまあ道義的に応急手当に参加する道義的な行動は周囲から期待されているはずです。なかば職業的な行動であれば、それを履行することで感謝状が出されるものでもないとは思っていました。もっとも昔、勤務医時代にそのことを同僚とはなしたら「まあ、そんなに難く考えなくていいんじゃない? くれるっていうんだからもらっとけば?」と言っていました。確かに難く考える必要はないんですが、消防の感謝状を出した数というのがその消防署における活動の指標(いわばノルマ)として組織の上から評価されるのだという噂をきいてから途端に興ざめした思いがあります。