新聞の朝刊が薄くなった。三〇ページ余あったものが一〇ページほど減っている。これだけ自粛ムードが強まり、人の移動がないと事件や事故もあまり起きないようだ。もちろん、書くべき催しなどもない。
とくに哀れなのがスポーツ欄。ほとんど何もやっていないのだから載せる記事がない。最盛期には数ページを使っていたのに、いまはたった一ページを持て余している。
それも過去のデータとか、アスリートの競技とは関係のないエピソードをチラホラ載せるぐらいで、読む気もしない。
いわゆるスポーツ新聞を読む機会はないが、それらは一体何を載せているのだろう。スポーツ記事はともかく、芸能人のスキャンダル記事も、彼らが「濃厚密着接触」を避けているフシがあって、話題に浮上してこないのではないか。
新聞は薄くなったのには、広告の減少もある。通販や宅配はともかく、客を呼び寄せるような広告は載せても無駄だからであろう。
在宅が多いせいか本の広告は増えたような気がする。
紙上の広告が減ったばかりではない。折込広告も激減している。スーパーのチラシは通常と変わらないようだが、あとはテイクアウトや通販というところが主だ。
これまで、うっとおしいなとドカッと捨てていたそれも、これだけ少ないといささか哀れを催す。
それでも新聞は読む。
読むところが少ないというその風潮そのものを読む。
《オマケのメリット》別にいいことは何一つないのだが、あえていうならばこんなことか。
どこへゆくにもマスクをしてゆく。出先で外すこともない。だから多少の無精髭も露見することはない。