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年初、金沢の中村酒造さんとお会いした際、「有機認証の日本酒も少しずつ、、、、、」というお話をお聞きしました。
その中で、「ただ、味が違うかと言われたら、、、、」とも。
これ、ある意味事実なのでしょうが、似たような話で、ワイン関連のこんな論文が出ていました。
Does Organic Wine Taste Better? An Analysis of Experts’ Ratings.
オーガニック・ワインは美味しいのか?専門家の評価を分析してみた。
出典は、ジャーナル・オブ・ワイン・エコノミクス、です。
(Journal of Wine Economics, Volume 11, Number 3, 2016, Pages 329–354)
この研究、ある意味とてもシンプルで、74,148本のカリフォルニアワインについて、「ワイン・スペクテーター」などのワイン専門誌の採点を従属変数、「年代」とか「エコかどうか」とかの色々なファクターを独立変数として多変量解析をしたというもの。
結果も表としてちゃんと出ています。
こちら
欠測値の扱いなど、議論の余地も色々あるのですが、とりあえずこの表から(客観的に)言えることは、
エコであるワインは、評価が平均的に4.1ポイント高くなる
ということ。
なるほど、エコは美味しいんですね!と思いきや、これもまた客観的に言えるのは、
エコに認定された年が1年古いと、、評価は平均0.7ポイント低くなる
これっておかしいのでは?と思いましたが、論文では、「初期のエコ認定者たちは(エコだけど)今イチのワインを造っていたことが影響している」としていました。
ちょっと苦しい説明かも。
まあ、この回帰自体の修正済みR2乗は0.119と、エラく小さい。
ただ、上記の関係はP<0.05での話なので、統計的事実ではあるのですが、、、、、
実は他にも突っ込みどころはあるのですが、データを公開して議論する姿勢は見習うべきですね。
アベノミクスはデータも何も適当だけど、こちらは腐ってもエコノミクス。その辺りはちゃんとしています。
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