きっと、いいことあるよね!

母(sake)と息子(keke)の日々の記録。
お出かけ写真と料理など。

しっかり年を取らないとなぁ・・・

2005-07-13 | 父の記録と母の思い出

妹に「夏休みはどこか予定があるの?」と、思わず尋ねてしまった。

妹は一瞬、えぇっ?と答えに詰まって「あぁ、日帰りで?」と言った。

そうだ・・・。
今年の妹は父の朝昼晩の薬を管理しているから、旅行どころではなかったのだ。(こんな発言をしている事で、私がいかに父の件で暢気に構えているのかが、妹にも伝わってしまったのではなかろうか)

先日、妹が怒った話では、父が夕食前にまたこっそり酒をコップに入れて、ちびちび飲んでいたそうだ。(妹にみつからないように、こっそりコップに入れたらしいが、妹はしっかり見ていた、でもあまりキツク言っても可哀相だから、見て見ぬ振りをしたそうだ。)

そして、夕飯前の薬を飲む時に、またその酒のコップで薬を飲もうとしたので、妹はハッ!とした。そして、妹が「それはお酒でしょうが、それで薬を飲んじゃいけないでしょ」と言おうとした時に、下の姪が「おじいちゃん、そのコップはお酒が入っているコップだよ。」と注意したそうだ(子供もじいちゃんの動作を見ていたようだ)。そしたら、父は開き直り、姪に向かって「これは水の入っているコップだ、嘘だと思うなら飲んでみなさい」と言ったらしい。
(妹が試しにそのコップを取り上げて飲んでみた所、やはり酒だったそう)

妹も「子供に酒を飲ませるのか!」と激怒する所を(ここで父を激怒したら、孫達が父をさらに軽蔑すると思い)グッとこらえて、私の所に電話をしてきたのである。

「そりゃ、怒るよ。私だって、幼稚園生のkekeに酒を飲んでみろと言う大人が居たら、絶対許せないもん。」
「私も、最初おじいちゃんがお酒をコップに入れていた時点で、咎めれば良かったんだけどね。あまりキューキュー言っても可哀相だからね。」
「そうだよ。私だったらあれもダメこれもダメ言うかもしれないけど、そしたらお互いにストレスも溜まるしね、それを頑張っているんだから、(妹は)偉いよ」

本当に妹は偉いと思う。。。

どうやら、最近の父はこう言う風に、自分の都合良く真実を途中で曲げてしまう傾向があるようだ。痴呆症でなくても、自分の都合良く事実を変えてしまう人も場合によってはあるのだが(判りやすく例えると不倫を正当化する人や、会社のお金を不当な方法で自分のフトコロに入れてしまう人のように)、父のそれを大きく違う所は、今の父には嘘の自覚が無い。

コップの酒も「いや、これは水なんだ」と思っているうちに、本当に水だと思えてしまうのである。その嘘がまた家族を混乱させる元となるようだ。孫から見たら、やっぱりじいちゃんは嘘つきなのだから。

夏休み、1日2日はじいちゃんと付き合わねばなるまいか。。。
この夏ボーナスも無くなった今、夏休みだけが目下の楽しみなのに、(娘として不謹慎だが)本音を吐くと憂鬱である。この気持、ここでハッキリ胸に抱いて、自分は子供には迷惑掛けたくないと誓う。
頭がしっかりしているうちに、遺言状みたいに「私がボケ始めたらサッサと病院に入れてしまって構わない」と書き置きしたいと思う。そして、そのためにお金を(できるだけ)貯めたいと誓う。

私は将来、安楽死と言う制度が成り立っていれば良いと思う。
頭や体がきちんと動かなくなって、周りに迷惑掛けてまで生きていたくない。
自分の息子だから尚更、自由に自分の人生と妻子のために生きてほしい。
お金がある人は病院でも介護施設でも入れば良い。
でも、お金が無い人はどうなるのだろう?(私はこちらの部類かな?)

あぁ、昔の姥捨て山と言うのは『安楽死』のようなものだったのか。
子供の頃は「どうしてそんな酷い事を昔の人はしていたのだろう」と思ったものだが、今になると、何だか妙に納得してしまう。
自分が父に付き合うのも憂鬱だが、自分が子供達にこんな風に思われると想像すると、更に憂鬱になってくる。まして、私の場合付き合うのは実の息子ではなく、嫁さんかもしれない。そう思うと、またまた憂鬱度が上がる。本当に「同情も要らずサッパリ切り捨てて扱って」ほしい。

その時子供にすがるような老人にはなりたくないと、(今は)思う。