きっと、いいことあるよね!

母(sake)と息子(keke)の日々の記録。
お出かけ写真と料理など。

似たもの親子

2007-08-13 | 息子keke
「どうして行きたくないものを書かなきゃならないんだよ!」

朝からkekeとバトル。
修学旅行に行きたくないから、パスポートの書類も書きたくないのだ。

それは今になって始まった事ではない。小学校の遠足に移動教室、野球チームのキャンプ、中学のスキー教室に修学旅行・・・もうこれら全て行くまでがイヤでイヤでしょうがない。ついでに家族旅行さえも行きたくない。
たぶん、日常生活からはみ出る事があの子はキライ・・・キライと言うより恐怖に近いものがあるのだと想像する。何故なら、私も子供の頃そうだったから。。。。

修学旅行で何も食べれなくて死ぬかも・・と思ったり、このまま山で遭難して死ぬかも・・・と思ったり、これら全てが恐怖で家から離れるのがイヤだったのだ。
それを知っているから、私は全てにキャンセルを許さなかった。遠足も移動教室も行っておいで、そうすれば「なぁんだ、思ったほどイヤなことじゃないじゃん」と言うのが分かるはずだから。そして、それがその後の人生で必ず役に立つ。
 
しかし、今度は国外である。真剣に「食べれなくて死ぬかも」と思っているようだ。こうしてひっくり返る様は三歳児と変わらない。
「じゃぁ~支度をするから書いててよ」と洗面所に行く。そして戻ってくると、またひっくり返ってる。しかし書類は分かる所は埋まっているようだ。

かれこれ、こうして1時間以上掛けて支度。
(受取日の連絡用の)持参する返信用のハガキが年賀状なのが気に入らない。
(家にこれしかなかったから)
行く間も、私が切符を二枚買ってkekeに渡すと「みっともない!」と怒り狂う。
電車の中でも赤の他人のフリだ。
 

場所はすぐに分かったが、それが混んでいる事混んでる事・・・・こんなにパスポートを持つ人がたくさん存在する事に驚く私。さらにお昼休憩が挟んでいるのか、受付も思うように進まない。
「60分待ち」と札にはあったが、実際にはもっと待ったように思う。それでも1時を過ぎると、順番が流れ出した。
 
かれこれ無事に今日の手続きは終わった。
「お腹がすいたから、何か食べない?」と7回くらい尋ねたが、全て断られる。
やがて駅につく。

改札口で
keke「それじゃ、suicaがあるから。」
sake「じゃ、切符買って来よう。」
とヒュ~ンと切符売り場に行って、切符を買う。
改札口に戻ると、kekeの姿が無い。
私はこの近辺を3回ほどグルグル回ったが、やはりkekeらしき姿が見えない。

「あんニャロメ~~!1人でさっさと電車に乗ったな~!」

そう決まると、猛ダッシュ。
人をかき分けかき分け、今ホームについたばかりの電車に間に合うようにダダダダと階段を駆け下りる。
そして電車に乗ると、首根っこを捕まえてやる!の勢いで、次から次へと車両を探すのであった。

・・・あれ?どうしてこの電車は発車しないのだ?ン?

と思って、一度外を出ると、どうやら待ち合わせて停車中らしい。それならばとプラットホームに降りるや否や、また電車内を見回しながら走るのであった。

しかし、待てよ?本当にこの電車に乗っているのか?
あの子の性格から考えて、階段を下りてそんなに移動する性格ではない。この階段の下と、もう一つの階段の下に居ないって事は、まだ改札口に居るのかも?でも、どうする?私の携帯はプリペードが入ってないのだ。公衆電話か?いや、そんなものを探す時間は無い。

こうなったら、電車の隅から隅まで探すしかねぇ~!
と、思ってダダダダダと走っていると、後ろからトントンと肩を叩かれた。

「あ!keke!どこに行ってたのよ~!」
「切符売り場にいたんだよ。なんでココ走ってるの?」
「アンタが居ないから探してたんでしょ。どこに居たのよ?」
「だから、切符売り場だよ。。。」

そして、二人で電車に乗った。

素直に「疑ってごめんよ~・・」とは私は言えなかった。
もしかして、似たもの親子なのかも。
こんな風に赤の他人のように座っていても本当は・・・・。

そんな希望を少しいだきながら、けっこうコイツ頼りになるじゃん、と初めて思ったのだ。