きっと、いいことあるよね!

母(sake)と息子(keke)の日々の記録。
お出かけ写真と料理など。

手を握る父

2011-08-13 | 父の記録と母の思い出
朝、目が覚めても布団の上でテキストを読んでいると、keke登場。

「今、何時?」
「10時。」

まだ扇風機の風も涼しいし、いくら何でも10時にはなってないでしょうと、またテキストを読みながら寝たりして、いい加減起きてみると、12時だった。

寝すぎた。。。


スーパーで買出しに行って、焼きそば辺りを炒めたりして、kekeに「お昼だよぉ~」と言いながら、残りの肉でカレーを作ってみた。何でもない、ただの日常。

暑い。

この1週間、真剣に勉強するつもりだったの。エアコンも掛けてね、当初は。
でも、暑いし、何たって、世間がお休みモードでしょ。

病院でも行ってくるか。。。。


今日の父は元気で、看護婦さんにつかまってヨチヨチと、トイレから出てきた。
「今日は暑いので、水分を多めに取ってくださいね」とコップを手渡されて、「おいしい!!」と父は看護婦さんに聞えるように言っていた。

いつものようにシアワセばあさんが「娘さんがきて、うれしいね~あぁ嬉しいや嬉しいな」と言うと、父は「娘?」と言うので、「sakeだよ。」と父に言った。

「なんで来たの?」
「おじいちゃんに会いに来たんだよ」

と私は照れくさいから、さりげなく言ってみた。

父は手を取って、ずっとさすってくれた。

たぶん、目がほとんど見えてないのだろう、と思う。


去年や一昨年のブログを読んでいると、父もだんだん弱っているのがよく分かる。
今日は「kekeも元気だよ」と言ってみたけど、よく分からないようだった。

「sakeだよ」と言う言葉も、どこまで分かっているのか、よく分からない。

でも、今日の父は極めて元気で、「裕次郎の歌を聴いてみる?」と尋ねると、♪おいらはドラマーやくざなドラマー♪と歌いだし、途中のセリフまで入れて、「おしまい、チャンチャン」と言った。

シアワセばあさんは、いつものように何度も「娘さんが来てくれて嬉しいねぇ、あぁ嬉しいや嬉しいや」と歌いだし、父は相変わらず眠い眠いと言うので、「目はぱっちり色白だよ」とばあさんは言うと、父は「目はぱっちり色白で私の人形は良い人形」と歌いだす。

矢沢永吉を歌ってた父が「私の人形は良い人形」と歌いだすのが、何ともまぁ似合わない、世も末という感じがしないでもないが、そんな事はどうでもいいか。

シアワセばあさんは今日は「(私の住んでた)横須賀はいい所だよ。子守がイヤだから、毎日海で潜ってたの。猟師の人が取った魚が網から飛び出ると、それは好きに持って帰ってよかったから、それを家に持って帰って、お駄賃をもらって、○○○(映画館という意味の昔の言葉:思い出せない)に行ったものだよ。」
と言う話を何度も繰り返す。

父は声がすると、シアワセばあさんの手を握った。

そんな話を聞きながら、父は穏やかに笑顔で居る。
そして、相変わらず眠そうだ。

うとうとするので、私は静かに席を立つ。

シアワセばあさんが何度も手を振ってくれる。