先日来メールをいただいていた、たまきな出版の代表・平田稔氏にお目にかかる。
その折に次の二冊の書籍を御恵贈たまわった。心から感謝申上げる。
■ 熊本藩士木村鉄太と侍ネット
http://www.tamakina.ne.jp/tettanet01.htm
万延元年熊本藩士・木村鉄太は遣米使節の小栗上野介に随伴し、其の類希なる洞察力をして正確かつ見事な
図絵及び文章を書き残した。下に紹介する「万延元年遣米使節航米記」がそれである。
その概略については崇城大学の松本寿三郎教授の下記の論考を御覧戴きたい。
http://www.parea.pref.kumamoto.jp/koza/data/matsumoto/matsumoto_koza.pdf
平田氏の今般の御著は、その木村鉄太の幕府遣米使節団の随員になることを可能ならしめた彼の行動や、援助の手を
差し伸べた親族、熊本藩、高瀬町その他のネットワークを解き明かし、彼の壮図に花を添えられた。
氏も又地元ゆえの強力なネットワークを駆使されての、広範な資料収集に依りこの著を上梓されたことが伺われる。
ご一読をお勧めするものである。(購入については上記サイトを参照されたし)
■ 玉名歴史研究会「歴史玉名」第58号--平成23年冬季号
こちらは氏が代表編集委員をされている、「玉名歴史研究会」の平成23年冬季号(第58号)である。
それぞれに興味深い論考が掲載されており、飽くことを知らずに読了した。
個人的には平田氏の「亀甲村鉄炮細工場はこの一帯にあった」である。比定された一帯は刀剣「同田貫」の刀工小山一
族が住まいした場所であるが、私の姉がこの小山家に嫁いだ。詳しいことは承知しないが、畑を耕すと金くそという遺物
を時折掘り起こすことが出来たと聞いた。まさかこんなところで鉄炮を作っていたとすれば驚きである。
今後研究がかさねられ新事実を教えていただけるものと期待している。
平田氏は新たなテーマに向かって筆を進めておられる。その一端についてご質問を頂戴しているが、私ごときに声をお掛けいただいた事は光栄の極みである。確かな出典をお知らせしなければ成らない。
木村鉄太・著 高野和人・編訳 |