時折友人が「生きとるかい電話」をかけてくる。心なしか声が小さい。
そう言うと、
「うちん女房がつっこけちね、右腕ば骨折してギブスば付けとらすけん、飯の準備の出けんけん飯の食われんたい」
「チョットした段差につまずいて、右手ば付いたげなたい。」
「とこっで主や、えらい肩の痛かごたるね。そんくらいじゃ死ぬこたあなかろうばってん、せいぜい我慢せにゃいかんたい」
言うだけいって、
「今かる二人で飯ば食いに出かけちくる。」
お大事にと声を掛けると、
「主がえの奥さんも、前入院さしたろ。女房に先に行かるっと悲惨ばい。大事にしなっせ」
そして
「誰ん句か知らんバッテン、風に聞けいずれが先に散る木の葉 てあっとば知っとるや。どっちが長生きすっどかね」「いずれ」とは奥さんなのか、私なのか、何か後味の悪い電話であったが、「お前さんも奥さんの手を引いて、つこけんごてせなんたい」と言っておいた。
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放しているとついつい当方も引き込まれますが、ほのぼのとしてなかなか良いものです。
今後ともお付き合いくださいませ。
読む度、ワクワクが止まらずとても有難いです。
今回は歴史の話ではなかったものの、調子良く軽快で凄く笑えました。
ギリギリ私の世代が分かる位でしょうか。
肩、お大事にされて下さいませ。