私が中学生くらいの事で全くうろ覚えの話だが、同居していた母方の祖母が「長い事一息つけば・・・・・」という句があると言っていた。「・・・・・」は五文字であったと思う。その五文字が判れば、その歌の事も判るということだろう。
本は読むべしとつくづく思ったのは、この事が解決する手がかりを今日見つけ出した。というよりも回答を見つけ出した。
本当に久しぶりに、本棚から准院生(実は中野好夫)著の「完本一月一話・読書こぼればなし」を取り出して眺めていたところ、なんと「長いこと一息ついて和田の原」という項を見出した。私は「一息つけば」と覚えていたが「一息ついて」が正解だった。
これは百人一首を読み上げる時、まず作者の名前をあげ、つづいて和歌をよむのだが、作者の名前がすごく長いので一息ついたのち「・・・・・」と続けることを可笑し気に狂句にしたものだった。
作者は藤原忠道、歌は百人一首76番「和田の原漕ぎ出てみれば久方の雲居にまがふ沖つ白波」である。
ところが正式な発声は「藤原忠道・和田の原・・・・・」ではなく、その官名とでもいうのか、「法性寺入道前関白太政大臣」であるため、これにつづけて「和田の原・・・・・」と読むので、名前の紹介で一息つかなければならないという訳だ。
回答は見つかったが、何故祖母がこんな話を知っていたのかが不思議である。もっとも私が幼い頃、祖母は百人一首を取り出してはよく眺めていたことは確かだ。
私は当時絵が描かれている札が「読み札」だということさえ知らなかったほど無頓着であった。
百人一首は脳みそを活性化させるという。少し諳んじてみようかと思ったりもするが・・・・・??
どこかに眠っている百人一首の在処さえ判らない有様である。
そして余計事だが、NHK熊本局に法性(ほっしょう)アナウンサーが居られることに気づいた。
藤原忠道の入道号である法性寺に何か関係あるのではないかと考えたりしているが、如何だろうか?
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