「肥後讀史総覧」の上巻に「儒学系図」が掲載されている。日本国に於けるそれぞれの始祖に連なる熊本の学統の流れである。
程朱学(三系統)、陽明学(二系統)、敬議学、復古学、古注学(三系統)が並んでいる。
その中でも程朱学の佐藤一齋は木下韡村の師として知られるが、陽明学に於いても佐久間象山や熊本の澤村西陂の師として紹介されている。
井上毅(梧陰)は木下韡村の弟子としている。
横井小楠や元田永孚が師と仰いだ大塚退野も陽明学から朱子学に転じた人だが、熊本の西依成齋や草野潜渓といった人たちの師ともされるが、草野潜渓は林家の流れである佐藤竹塢-固庵の弟子でもある。
そして藩校・時習館の設立に関わり初代教授となった秋山玉山は、朱子学の正統・林家の流れであり、多くの弟子を輩出している。
綱利代、異学徒として追放された陽明学の北嶋雪山は中江藤樹-熊澤藩山の学統であり、朝山自全の師石川常庵は中江藤樹の弟子と紹介されている。
次回その系図をご紹介したい。熊本県関係者
程朱学
藤原惺窩ーーー+ーーー郡波活所
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+ーーー林 羅山ーーー林 鷲峰ーーー+ーーー林 鳳岡ーーー+ーーー秋山玉山ーーー+ーーー村井琴山
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| | +ーーー辛島青渓ーーー辛島塩井
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| | +ーーー渋江松石
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| | +ーーー池辺蘭陵 +ーーー安東節庵
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| | +ーーー高本紫溟ーーー+ーーー桜井東門
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| | +ーーー千葉芸閣 +ーーー嵯峨朝来
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| +ーーー林 榴岡 ーーー+ーーー林 鳳谷
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| +ーーー 渋井太室ーーー林 述齋ーーー+ーーー佐藤一齋 ーーー木下韡村ーーー+ーーー井上梧陰
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| +ーーー松崎慊堂 +ーーー坂田警軒
+ーーー佐藤竹塢ーーー佐藤固庵ーーー草野潜渓
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+ーーー林 三陽
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