ニューヨークのハンバーガーがどれほどのものか、試さなければならない。そんなわけで、チェーン店では食べないことをポリシーとして、いくつか評判の店で食べてみた。情報源は、「Village Voice」誌の「Best Hamburgers」記事と、「Pen」2012/6/1号の「男のニューヨーク特集」(笑)。
◆ P.J.Clarks
フランク・シナトラが常連でいつも同じ席で食べていたという店。カウンターの空き席を見つけ、忙しそうな店員をつかまえて、「キャデラック・バーガー」を注文。名付け親はナット・キング・コールだとか。
期待してかぶりついたが、いや、別に・・・。肉があまり熱くないのがどうも・・・。
◆ Whitmans
場所にちなんだ「East Villi Cheese Steak」を注文。出てきて仰天、肉とチーズが冗談みたいにふんだんに使ってある。しかも熱々。どちらかといえばホットドッグだ。食べ始めると中身がぼろぼろ落ちる。これは旨い。
気に入って、別の日にも立ち寄ってみた。今度はふつうのハンバーガーを注文。ふつうの味だった。卵の黄身が垂れて困った。
◆ Treehaus
宿の近くにあるデリ兼ファーストフード。窓際でさあ食べようとサンドイッチのケースを開くと、朝食にしては大きい。別の日に昼食のバーガーを注文しケースを開くと、輪をかけて冗談みたいに大きい。なんでこんなことをするのか。結局、夜もまったく空腹にならなかった。
この店の2階では「MEN」を供しているようで、興味を抑えきれず、「SUKIYAKIなんたら」を食べてみた。椎茸の煮つけやメンマやチャーシューが入っていて、唐辛子が勝手にかけられている。ちょっと奇怪な気もしたが、これが悪くない。キッチンカウンターにはそば粉とそば打ち台があった。
◆ Katz's Delicatessen
パストラミサンドが名物のようだが、大きな山のようなそれを食べている人びとの姿を見て戦意喪失。チーズバーガーを注文した。
まあ、ふつう。
◆ Corner Bistro
ほどよい大きさ、垂れる肉汁。凝縮感あり。旨い。
◆ 結論
デカすぎる。太った人が多いのも当然だ。パンがことごとくフニャフニャに柔らかく、香ばしく焼くべきである。以上。