トム・ピアソン『Left/』(Auteur、2000年)を聴く。
Tom Pierson (p)
加瀬達 (b)
Pheeroan akLaff (ds)
地下足袋の人、トム・ピアソンはつかみどころのないピアニストで、ここでも、ブギウギのようなノリであったり、奇妙に聴こえる和音であったり、何だかヘンなプレイをしている。もちろん、バド・パウエルの「Wail」を演奏してもなにひとつ共通する要素がないような。ジャキ・バイアードやアーマッド・ジャマルにも共通しながらさらに地味でヘンな印象がある。そのために大きく受けることはなかったのかな。(昔、ケニー・バレルと共演するピアソンのプレイに、心無い客から「Stop the piano!」との野次が飛んだことがあった。)
ただ、聴けば聴くほど地味ではなく滋味が沁みてくるようで、なかなか良いアルバムなのである。しかもドラムスは闊達なフェローン・アクラフ。
いまもどこかでピアノを弾いているのなら、出かけて行ってまた聴きたいのだが。
●フェローン・アクラフ
フェローン・アクラフ、Pentax 43mmF1.9
"カラパルーシャ"・モーリス・マッキンタイアー『Dream of ----』
レジー・ワークマン『Summit Conference』、『Cerebral Caverns』
アンソニー・ブラクストンはピアノを弾いていた
ワダダ・レオ・スミス『Spiritual Dimensions』
ヘンリー・スレッギル(2)
ヘンリー・スレッギル(1)