わたしにとってジョナス・メカスは特別な存在であるから、ニューヨークでアンソロジー・フィルム・アーカイヴス(AFA)に立ち寄らないわけにはいかない。ただ、主に上映している時間が夜であり、ライヴと重なってしまう。そんなわけで、夕方に上映していたジョルジュ・メリエスの短編集だけを観た。
といいながら、歩き疲れたあとで古いサイレント映画、どうしても半分寝てしまう(1904年の『不可能を通る旅』なんて無邪気で面白かったのではあるが)。
それはそれとして、AFAに集うシネフィルたち。傍目からみても「何か発言して知性をアピールしなければダメ」的な空気が漂っている。上映中も、われ先に面白がって反応する競争をしている。どうでもいいようなことではあるが、大変ですねとしか言いようがない。そうしなければコミュニティで生き残れないのかしら。
ミーハーなるわたしは、AFAのトートバッグを手に入れて御満悦。
●参照
ルイス・ブニュエル『黄金時代』
チャールズ・ヘンリー・フォード『Johnny Minotaur』をアンソロジー・フィルム・アーカイヴズで観る
ジョナス・メカス(2) 『ウォルデン』と『サーカス・ノート』、書肆吉成の『アフンルパル通信』