ジョルジュ・アルヴァニタス+デイヴィッド・マレイ『Tea for Two』(Fresh Sound Records、1990年)を聴く。
George Arvanitas (p)
David Murray (ts)
ちょうどこれが出たあと間もなくだったと思うが、秋葉原の石丸電気(昔、よく輸入盤を物色していた)で見かけ、ああ聴きたいなあと思いそのままになっていた。最近レコ屋で、500円で見つけてしまい、一も二もなく確保。さほど珍しいものでもないのだろうけど、音楽も本も出会いである。
アルヴァニタスはフランスの粋なピアニスト。かれの伴奏で、マレイがスタンダードをじっくり吹くという趣向のライヴ録音である。曲は「Chelsea Bridge」、「Polka Dots and Moonbeams」、「Star Eyes」、「Body and Soul」、「Tea for Two」、「La Vie En Rose」といったど定番ばかり。ちょっと「バラ色の人生」が珍しいのかな。
マレイのテナーは、臭い音色で過剰なほど堂々とヴィブラートを聴かせ、ブルージーに攻め、たまに高音に駆け上っては戻ってくる。要するにいつもと同じである。マレイがローランド・ハナと組んで、やはりスタンダードを中心に吹いたアルバム『Seasons』があって、結構好きでよく聴いたのだが、まあこれも同じである。それでもいいのだ、マレイだから(笑)。
●参照
デイヴィッド・マレイ・ビッグ・バンド featuring メイシー・グレイ@ブルーノート東京(2013年)
デイヴィッド・マレイ『Be My Monster Love』、『Rendezvous Suite』(2012、2009年)
ブッチ・モリス『Possible Universe / Conduction 192』(2010年)
ワールド・サキソフォン・カルテット『Yes We Can』(2009年)
デイヴィッド・マレイの映像『Saxophone Man』(2008、2010年)
デイヴィッド・マレイ『Live at the Edinburgh Jazz Festival』(2008年)
デイヴィッド・マレイの映像『Live in Berlin』(2007年)
マル・ウォルドロン最後の録音 デイヴィッド・マレイとのデュオ『Silence』(2001年)
デイヴィッド・マレイのグレイトフル・デッド集(1996年)
デイヴィッド・マレイの映像『Live at the Village Vanguard』(1996年)
デイヴィッド・マレイ『Special Quartet』(1990年)