Sightsong

自縄自縛日記

ムハール・リチャード・エイブラムス feat. マラカイ・フェイヴァース『Sightsong』

2017-05-09 21:18:38 | アヴァンギャルド・ジャズ

ムハール・リチャード・エイブラムス feat. マラカイ・フェイヴァース『Sightsong』(Black Saint、1975年)。昔からCDを愛聴しており、本ブログの名前も拝借したほど好きである(名前の駄洒落でもあるのだが)。最近、LPのオリジナル盤を見つけ、わがものにした。

Muhal Richard Abrams (p)
Malachi Favors (b) 

こうして改めて聴いてみると、やはりヴァイナルは良い。音楽史を凝縮し、その放出に際してきらめくようなムハールのピアノも、柔らかくたまらない魅力を放つマラカイのベースも、本当に素晴らしい。

これが名盤たりえているのは、ともすれば自由へと向かって発散してしまうふたりのプレイに対し、短い曲という制約を課したことも理由かもしれない。わたしにとっての白眉は、チコ・フリーマンやグレッグ・オズビーもカバーした「Two over One」。

●ムハール・リチャード・エイブラムス
「JazzTokyo」のNY特集(2017/2/1)
ジャック・デジョネット『Made in Chicago』(2013年)
ムハール・リチャード・エイブラムスの最近の作品(1998、2005年)
『Interpretations of Monk』(1981年)
ハミエット・ブリューイット+ムハール・リチャード・エイブラムス『Saying Something for All』(1977、79年)
ヘンリー・スレッギル(3) デビュー、エイブラムス(1962-77年)

●マラカイ・フェイヴァース
マラカイ・フェイヴァース『Live at Last』 (2003年)
カヒル・エルザバー(リチュアル・トリオ)『Alika Rising!』(1989年)
ドン・モイエ+アリ・ブラウン『live at the progressive arts center』(1981年)
マラカイ・フェイヴァースのソロ・アルバム(1977年)
アート・アンサンブル・オブ・シカゴの映像『Null Sonne No Point』(1997年)
アート・アンサンブル・オブ・シカゴ『カミング・ホーム・ジャマイカ』(1995-96年)
アート・アンサンブル・オブ・シカゴの映像『LUGANO 1993』(1993年)
アート・アンサンブル・オブ・シカゴ『苦悩の人々』(1969年) 


北井一夫『写真家の記憶の抽斗』

2017-05-09 07:36:48 | 写真

北井一夫『写真家の記憶の抽斗』(日本カメラ社、2017年)を読む。

本書は、『週刊読書人』における連載(2014-16年)をまとめたものであり、210編の短い文章と写真の組み合わせから成っている。写真は北井さんが若い頃からごく最近のものまで。

こうして通しで読むと、北井さんの衒いのない文章から、人柄や気骨が滲み出てくることが実感できる。驚いてしまうような発言もある。

なぜ25mmレンズを使ったのか。なぜ政治への従属を避けたのか。荒木経惟と東松照明への批判。『村へ』をやめたのはなぜか。中平卓馬と中上健次からの批判。その後の模索と意味。木村伊兵衛。団地。浦安。大阪。中国。道。

●北井一夫
北井一夫『写真家の記憶の抽斗』
『COLOR いつか見た風景』
『いつか見た風景』
北井一夫×HMT『過激派 AGITATORS』(2015年?)
『道』(2014年)
『Walking with Leica 3』(2012年)
『Walking with Leica 2』(2010年)
『Walking with Leica』(2009年)
『北京―1990年代―』(1990年代)
『80年代フナバシストーリー』(1989年/2006年)
『フナバシストーリー』(1989年)
『英雄伝説アントニオ猪木』(1982年)
『新世界物語』(1981年)
『ドイツ表現派1920年代の旅』(1979年)
『境川の人々』(1978年)
『西班牙の夜』(1978年)
『ロザムンデ』(1978年)
『遍路宿』(1976年)
『1973 中国』(1973年)
『流れ雲旅』(1971年)
『津軽 下北』(1970-73年)
『湯治場』(1970年代)
『村へ』(1970年代)
『過激派』(1965-68年)
『神戸港湾労働者』(1965年)
大津幸四郎・代島治彦『三里塚に生きる』(2014年)(北井一夫出演)
粟生田弓『写真をアートにした男 石原悦郎とツァイト・フォト・サロン』