Sightsong

自縄自縛日記

ジョン・エドワーズ+オッキュン・リー『White Cable Black Wires』

2017-05-25 07:30:17 | アヴァンギャルド・ジャズ

ジョン・エドワーズ+オッキュン・リー『White Cable Black Wires』(Fataka、2011年)を聴く。

John Edwards (b)
Okkyung Lee (cello)

先日のジョン・エドワーズの演奏(ユリエ・ケア3、リーマ@スーパーデラックス)に文字通り驚愕し、物販で本盤を入手したのだったが、やはり異常な強度である。おそらくはわたしが触ってもびくともしないであろう、凄まじい強さで張られた弦を、エドワーズは自在に持ち上げ、インプロを繰り広げる。この響きと軋みが隠しようもない強度そのものが音楽となっている。gaiamamooの原口承悟さんがエドワーズの手を触ったところ、岩のようだったという。

一方のオッキュン・リーの唯我独尊にも思えるチェロの奔流。しかしそれは開かれているのであって、エドワーズのコントラバスとの交錯にはエロチックなものさえ感じられる。

つまり、なまやさしさが皆無なのである。

●ジョン・エドワーズ
ユリエ・ケア3、リーマ@スーパーデラックス(2017年)
エヴァン・パーカー+ジョン・エドワーズ+クリス・コルサーノ『The Hurrah』
(2014年)
パウル・ローフェンス+パウル・フブヴェーバー+ジョン・エドワーズ『PAPAJO』(2002年)

●オッキュン・リー
オッキュン・リー+ビル・オーカット『Live at Cafe Oto』(2015年)
エヴァン・パーカー ElectroAcoustic Septet『Seven』(2014年)
アクセル・ドゥナー+オッキュン・リー+アキム・カウフマン『Precipitates』(2011、13年)
エヴァン・パーカー+オッキュン・リー+ピーター・エヴァンス『The Bleeding Edge』(2010年)
オッキュン・リー+ピーター・エヴァンス+スティーヴ・ベレスフォード『Check for Monsters』(2008年)
オッキュン・リーのTzadik盤2枚(2005、11年)