Sightsong

自縄自縛日記

大城美佐子『島思い~十番勝負』

2017-07-08 08:39:02 | 沖縄

大城美佐子『島思い~十番勝負』(tuff beats、-2017年、1962年)を聴く。

大城美佐子 with:
大城琢、ネーネーズ、宮沢和史、宮里恵美子、知名定男、喜友名朝樹、Churashima Navigator、安里勇、前川守賢、徳原清文

1曲ごとに違うゲストを呼んで共演した、文字通り、十番勝負。しかし勝負とは言っても、構えた感じは皆無であり、びっくりするほど自然体。

それにしても美佐子先生は本当に素晴らしいな~。素敵だな~。どこからでも独特のフェロモンがむんむんと発散されている。徳原清文との「でんすなー節」における余裕たっぷりの節回しなんてもう絶品。芸道60年、さすがである。那覇のお店にまた行きたいな~。

知名定男はまさに次のように書いている。もっとも、知名定男本人にも当てはまることだ。

「今のミサーの唄は若い頃の勢いこそないけれど年相応の味わいがある。これこそが芸歴60年の歴史だと感服します。これからも今までどおり肩ひじ張らず、だらしなく(笑)生きていてほしいですね。」

そして最後の11曲目として、1962年のシングル盤「片思い」が追加されている。いま80歳だから25歳頃の筈であり、やはり声に張りがあり、鼓膜を突き刺すパルスもある(嘉手苅林昌『ジル―』でも驚かせてくれた)。今回のChurashima Navigator(DJ)はこれをリミックスしているのだが、いまのビートにのせても自然に最高。

●大城美佐子
大城美佐子『琉球の風と海と月』(2016年)
OKI meets 大城美佐子『北と南』(2012年)
大城美佐子&よなは徹『ふたり唄~ウムイ継承』(2009年)
Leitz Elmarit 90mm/f2.8 で撮る栄町市場と大城美佐子(2007年)
Zeiss Biogon 35mm/f2.0 で撮る「島思い」(2007年)
代官山で大城美佐子を聴いた(2007年)
唄ウムイ 主ン妻節の30年(2007年)
もういちど観たい映画(1) ゴーヤーちゃんぷるー(2006年)
2005年、大城美佐子(2005年)
2004年、大城美佐子(2004年)
高嶺剛『夢幻琉球・つるヘンリー』 けだるいクロスボーダー(1998年)
久高島で記録された嘉手苅林昌『沖縄の魂の行方』(1996年)
知名定男の本土デビュー前のレコード(1975、77年)
大工哲弘『八重山民謡集』(1970年代?)
小浜司『島唄レコード百花繚乱―嘉手苅林昌とその時代』


永武幹子トリオ@本八幡cooljojo

2017-07-08 00:21:50 | アヴァンギャルド・ジャズ

本八幡のcooljojoにて永武幹子トリオ(2017/7/7)。

Mikiko Nagatake 永武幹子 (p)
Kosuke Ochiai 落合康介 (b)
Masatsugu hattori 服部マサツグ (ds) 

こんなにスーパーだったっけという印象。冒頭曲のスタンダード「I'll Be Seeing You」からいきなりびっくりする。凝っていて煌びやかでスピーディであり、80年代のキース・ジャレットを想起させられもする。2曲目はあっと驚くAtomicの曲(そういえば永武さんはニルセン・ラヴのファンだと書いていたことを思いだした)。そしてチャーリー・ヘイデンの「Sandino」、オスカー・ピーターソンの「Allegro」。

セカンドセットは一転してオリジナル曲を演奏。21拍子の曲、ダラー・ブランドにインスパイアされた曲、イスラエル・ジャズにインスパイアされた曲もあった。この多彩さも面白さのひとつである。アンコールはセロニアス・モンクの「Epistrophy」だが、これもまたユニークにためて弾いた。

印象が上書きされたのは永武さんだけではない。服部さんのドラムスは確信を持っているかのようにシンプル。落合さんのベースは中音域で実に巧みで柔軟に攻めるものだった。

Fuji X-E2、XF60mmF2.4

●永武幹子
永武幹子+瀬尾高志+柵木雄斗@高田馬場Gate One(2017年)
MAGATAMA@本八幡cooljojo(2017年)
植松孝夫+永武幹子@北千住Birdland(JazzTokyo)(2017年)
永武幹子トリオ@本八幡cooljojo(2017年)