エディ・ヘンダーソン『Be Cool』(Smoke Sessions Records、2017年)を聴く。
Eddie Henderson (tp)
Donald Harrison (as)
Kenny Barron (p)
Esset Essiet (b)
Mike Clark (ds)
エディ・ヘンダーソン健在。過度にではなく自然な領域に抑制していて、端正で、知的で、とても良い。例えば、ウディ・ショウの名曲「The Moontrane」を吹いても見事にエディの音になって、それがまた嬉しい。エディ色ということで言えば、やはり「After You've Gone」なんかの抒情的な曲でもっとも発揮されるように思えるが、特に、吹き終わりの余白での余韻がまたエディ色で聴き惚れる。
実はドナルド・ハリソンも昔から好きなのだ。ちょっとヌメっとした音色で、しかし敢えて自分を誇示するようにこれ見よがしの迫力を持たせるでもなく、あくまでナチュラルなアルト。20年くらい前に観たっきりだが、またどこかでプレイに接することができないかな。
そしてケニー・バロンは明確で目が醒めるようなバッキングとソロ。
いやー、良いなあ。だからどうなんだという盤なのだけど、明らかにかれらの音であって、それで十二分。
●エディ・ヘンダーソン
ベニー・グリーン『Tribute to Art Blakey』(2015年)
ジェレミー・ペルト@SMOKE(エディ・ヘンダーソンが遊びにきていた)(2014年)
エイゾー・ローレンス@Jazz at Lincoln Center(2014年)
ソニー・シモンズ『Mixolydis』(2001年)
ローラン・ド・ウィルド『セロニアス・モンク』(エディ・ヘンダーソンは精神科のインターン時にモンクを担当した)