Sightsong

自縄自縛日記

ネナ・チェリー@ビルボード東京

2019-08-20 08:12:44 | ポップス

ミッドタウンのビルボード東京(2019/8/19)。

Neneh Cherry (vo)

6人のミュージシャンたちはハープ、ヴァイブ、ベース、ドラムス、パーカッション、パッド、キーボードなどを入れ替わっては演奏する。基本的には電気サウンドだがまったくやかましくない。そのコラージュのごとき洪水の中をネナ・チェリーが歩き踊る。「Woman」、「Manchild」、「Buffaro Stance」を歌ったが真正面からフラグメンツ化されサウンドにぶちまけられていて快感を覚える。しかもわずか2メートル先で。

ネナの声は鼓膜までダイレクトに突き通るものではない。またマチエールがすぐに個性的に感じられるわけでもない。そのあたりはCDやレコードを聴くのと同じである。だが重量をもってこちらの間合いに踏み入ってくる。存在感とはこのことだ。

●ネナ・チェリー
ネナ・チェリー+ザ・シング『The Cherry Thing』とリミックス盤
(-2012年)


細井徳太郎+君島大空@下北沢Apollo

2019-08-20 00:58:51 | アヴァンギャルド・ジャズ

下北沢のApollo(2019/8/18)。

Tokutaro Hosoi 細井徳太郎 (g, effect, vo)
Ohzora Kimishima 君島大空 (g, effect, vo)

早めに着いたし上のはやしでコーヒーでもと思っていたら行列。しかも男はほとんどいない。ヒマなので隣の女の子と話していたら、「徳井さんってどういう人ですか」と聞かれて笑った。

それはともかく、歌モノの細井さんを観たかったし、君島さんも映像で観た限りでは面白かったし、それで足を運んだわけである。しかし期待は裏切られた(良いほうに)。

はじまってからしばらくは、ふたりとも下を向いてあれこれを操作し、ノイズの饗宴。君島さんもこんな人なのかと驚いた。ふたりの音はかさなりどちらが発したのか判らないことが少なくないが、君島さんは慣性をもって加速度を音にし、細井さんは多方面に音を散らすことが多いように聴こえた。やがて君島さんの歌が浮かび上がってきた。ノイズの中からのナマの肉体であり、自傷的な印象も愉悦も覚える。

セカンドセットははじめから歌。君島さんの細やかな声が増幅され、それゆえの振れ幅のあやうい大きさがとても良い。細井さんはギターの太い音で伴奏し、コミュニティの信頼感のようなものを醸成した。「ホコリヲハイタラ」も、アンコールに持ってきた「遠視のコントラルト」も素晴らしかった。

Fuji X-E2、XF60mmF2.4

●細井徳太郎
秘密基地@東北沢OTOOTO(2019年)
謝明諺+高橋佑成+細井徳太郎+瀬尾高志@下北沢Apollo(2019年)
WaoiL@下北沢Apollo(2019年)
ヨアヒム・バーデンホルスト+シセル・ヴェラ・ペテルセン+細井徳太郎@下北沢Apollo、+外山明+大上流一@不動前Permian(2019年)
合わせ鏡一枚 with 直江実樹@阿佐ヶ谷Yellow Vision(2019年)
SMTK@下北沢Apollo(2019年)
伊藤匠+細井徳太郎+栗田妙子@吉祥寺Lilt
(2018年)