田代俊一郎『沖縄ジャズロード』(書肆侃侃房、2015年)を読む。
表紙は故・屋良文雄さん。いちどだけ那覇の「寓話」に聴きにいった。お話すると飄々として笑っておられた。ああ、懐かしいな。
この本には、「寓話」だけでなく、那覇やコザや石垣など沖縄のあちこちにあるジャズスポットが紹介されている。ライヴハウスも、ジャズ喫茶も、レコード店も、バーも。わたしが入ったことがあるところは、「寓話」と「インタリュード」だけ。いつかは浦添の「groove」を覗いてみたいなと思ってはいたが、それにしても、こんなにあるなんて。栄町にもこんなにジャズ的な店があったとはまったく知らなかった。
面白いのは、スポットの紹介にとどまっていないことだ。店を切り盛りする人のジャズ観や人生経験が、沖縄という場と交錯している。そこには、東京とはまるで異なる「アメリカ」がある。
次の沖縄行きには必携。
●参照
屋良文雄さんが亡くなった(2010年)
ひさびさのインタリュード(2013年)
いーやーぐゎー、さがり花、インターリュード(2009年)
与世山澄子ファンにとっての「恋しくて」(2007年)
35mmのビオゴンとカラースコパーで撮る「インタリュード」(2006-07年)
2006年10月、与世山澄子+鈴木良雄
与世山さんの「Poor Butterfly」(2005年)