テヘランの古くて大きいバーザールは、たとえば、時計、下着、絨毯などと品物の種類別に店が寄り集まっている。カメラはというと、外の明るいあたりに集まっていた。
何も期待していなかったのだが、いきなり旧ソ連の二眼レフ・ルビテルに目を奪われた。日本の古いコンパクトカメラやマニュアル一眼レフもある(コシナのC3は輸出仕様だったか)。しかしそれらはさして珍しくもない。
そして、おっと、ライカM3があった。訊いてみるとズミクロン50mm付きで1600ドル、完動品なら安い。誰が持ち込んだんだろう。革命前からテヘランにあったのかな。別の店にはM2もあったし、フォクトレンダー・ヴィトマティックIIもあった。
旧ソ連製はゼニットのマニュアル機に苦笑、さらになんと、レニングラードが鎮座していた。ゼンマイ式の自動巻き上げと先進的であったが、壊れていない個体はないと言われる代物である。実際にカメラ店に置いてあるのを視るのははじめてだ。値段も訊かなかったし作動の確認をするでもなかったのだが、やっぱり、触らせてもらえばよかった。
まあ、悔いを残しておけば、また足を運びたくなるというものだ。
ルビテルの何か、横にはヤシカの何か
ライカM3、ズミクロン50ミリ付
ゼニットのぺかぺかのマニュアル一眼レフ
キヤノンFTとかコシナC3とか
ヤシカエレクトロとかゾルキー4とかフォクトレンダー・ヴィトマチックとか
レニングラード