『山田孝之の東京都北区赤羽』が滅法面白かったこともあり、また「散歩の達人」誌の北区特集で気分が盛り上がっていたこともあり、Nさんと赤羽で呑むことにした。わたしにとってははじめての街である。駅前には「赤羽馬鹿祭り」なる祭りの看板。
まずは「シルクロード」なる商店街を歩いてみると、冗談のようにどの店も賑わっている。最初に行こうとした立ち呑みの「丸健水産」など、まだ18時だというのに、たいへんな行列ができている。
そんなわけで、第二候補の立ち呑み屋「いこい」に足を運んでみたところ、やはり気持ちよさそうに飲んでいる人たちで溢れかえっている。しかし、ちょうど飲み終えた人が出てくるところでスペースができた。ここのシステムは「キャッシュ・オン・デリバリー」、つまりカウンターにおカネを置いておくと、注文するたびにお店の人がその分を持っていく方法。それにしても、ポテサラ110円、あじのなめろう180円などすごく安い。
興奮して指が写った
つぎに、『山田孝之の東京都北区赤羽』にも登場したワニダさんが経営する「ワニダ2」に行ってみたのだが、まだ19時前、開いていない。それまでどこかで飲んでいようと思い、「OK横丁」あたりを歩いていると、渋いスナック的な居酒屋があったので入ってみた。ところがここが怖ろしい店で、ママは不機嫌そのもののような表情。ふと顔を上げるとマジ顔で「早く飲んで!」と吐き捨てるように言われてしまった。もう早々に退散。
ふたたび「ワニダ2」に戻ってみたが、まだ開いていない。近くのお店の人なのか、常連さんなのか、ワニダさんと知り合いの人たちが親切にもワニダさんに電話をかけてくれたりした。あと10分、15分というわりにはいつまでも登場しない(なんでも朝8時まで飲んでいたからだそうである)。そのうちに見目麗しきふたり組が、わたしたちと同様にまだ開いていないのかと現れた。近くのお店で時間をつぶそうにも、どこも満員。仕方なく、一緒に寒い中をしばらく待っていたら、ようやくワニダさんが自転車でやってきた。
やっと店内。エアコンは壊れていて冷たい風を吹きだしている(膝が寒い)。そのうちに常連さんとも打ち解けてきて、いい雰囲気になった。ワニダさんは気さくという以上の迫力を発散していた。残念ながら、「シネバイイノニ」というフレーズは聞えなかった。料理は作らないよという割には、頼んだらあっさりと卵焼きとカレーを作ってくれた。
ああ愉しかった。赤羽は予想を大きく上回る盛り上がりぶりである。やはり漫画とドラマの効果なのか。浦安にもこの力を少し分けてほしい。
ヘンなものを押してみたが呼び鈴ではなく、なんだかべたべたしていた(興奮してピンボケ)
ワニダさんはピンク色のメニューも大声で連呼していた