Sightsong

自縄自縛日記

大矢内愛史+DEKU『Now's the Time?』

2018-10-09 00:18:08 | アヴァンギャルド・ジャズ

大矢内愛史+DEKU『Now's the Time?』(Armageddon Nova、2012年)を聴く(レコード)。

Aishi Oyauchi 大矢内愛史 (as, bells)
Deku (b, bells)
Guest:
Ayako (しゃぼん玉) (side A)

幽玄というのか、アルトもコントラバスも揺れ動きがある。暗闇の中でずっと息を潜めていたふたりが、ようやく声を出しているような雰囲気を感じる。大矢内さんの息遣いは生命の蠢きそのものである。

なかなか大矢内さんを関東で観る機会がない(以前にアケタの店で演奏したとき駆けつけるべきだった)。函館に足を運ぶのも簡単ではない。しかしそのうち縁もあるだろう。

●参照
大矢内愛史『ひくれてよもはくらく』(2015年)
『大矢内愛史の世界 wrong exit』(2014年)
明田川荘之『ライヴ・イン・函館「あうん堂ホール」』(2013年)


ハービー・ハンコック『Jazz in Marciac 2017』

2018-10-08 22:57:02 | アヴァンギャルド・ジャズ

ハービー・ハンコック『Jazz in Marciac 2017』(Jazz Time、2017年)を聴く。

Herbie Hancock (p, key)
Terrace Martin (as, key, vocorder)
Lionel Loueke (g, vo)
James Genus (b)
Vinnie Colaiuta (ds)

ハービー・ハンコックのステージだけあって、謎に新旧の豪華メンバーが集っている。ヴィニー・カリウタとかジェームス・ジーナスとかいると嬉しいのだけど、とは言えこういう音だよなあと脳内再生と重ね合わせるくらい。つい「Chameleon」とか「Cantaloupe Island」とかをリピートしてしまう。

テイストが新しいのはリオーネル・ルエケではなく、やはりテラス・マーティンによるものか。かれのサックスだけを取ってみるとそんなに面白いわけでもないのに不思議。それでハービーが出てくると世界はハービー色。さすがハービー、かれはこうして生き続ける。

●ハービー・ハンコック
小沼ようすけ+グレゴリー・プリヴァ、挟間美帆 plus 十@Jazz Auditoria(2017年)
ドン・チードル『MILES AHEAD マイルス・デイヴィス空白の5年間』(2015年)
ハービー・ハンコックの2014年来日ライヴ(2014年)
『A Tribute to Miles Davis』(1992年)
ベルトラン・タヴェルニエ『ラウンド・ミッドナイト』(1986年)
ハービー・ハンコック『VSOP II TOKYO 1983』(1983年)
ハービー・ハンコック『Velden 1981』(1981年)
ジャッキー・マクリーン『The Complete Blue Note 1964-66 Jackie McLean Sessions』(1964-66年)
マイルス・デイヴィスの1964年日本ライヴと魔人(1964年) 


マル・ウォルドロン+ゲイリー・ピーコック『First Encounter』

2018-10-08 10:28:18 | アヴァンギャルド・ジャズ

マル・ウォルドロン+ゲイリー・ピーコック『First Encounter』(Victor、1971年)を聴く。

Mal Waldron (p)
Gary Peacock (b)
Hiroshi Murakami 村上寛 (ds)

ちょうど日本で絶大な人気を集めていたマル・ウォルドロンが来日していて、このように日本で録音するというパターンがいくつかあったらしい。とは言っても、ゲイリー・ピーコックとの初顔合わせでもあり、また曲はふたりのオリジナルであり、日本製作盤によくみられたおかしな商売気はない。

プレイはさすがである。ふたりとも粘って引っぱりまくるし、ゲイリーがずっと変わらずにもっている香りもあってとても良い。A面2曲目の「The Heart of the Matter」などはだんだんせっつかれて早くなってくるようで、それが静かなふたりのやることだから尚更にスリリングである。

ドラマーは村上寛。ライナーでは悠雅彦さんが力量的にふたりに対等でないというようなことを書いているが、聴いてみるとそんなこともない。勢いがあってスタイリッシュで聴き応えがある。このアルバムはテナーのジェームス・ブランドン・ルイスが好きだそうで、彼も村上さんのドラムスを気に入っていた(だからわたしもレコードを探し出したのだ)。その話を村上さんにしたところ、いや俺が22、3の頃だろ、今と全然違うよ、と言った。わたしには今の村上さんも本盤の村上さんも同じ人物だと思える。

●マル・ウォルドロン
マル・ウォルドロン最後の録音 デイヴィッド・マレイとのデュオ『Silence』(2001年)
マル・ウォルドロンの映像『Live at the Village Vanguard』(1986年)
『Interpretations of Monk』(1981年)
マル・ウォルドロン『Meditations』(1972年)
エリック・ドルフィー『At the Five Spot』の第2集(1961年)
ビリー・ホリデイ『At Monterey 1958』(1958年)

●ゲイリー・ピーコック
プール+クリスペル+ピーコック『In Motion』(2014年)
ゲイリー・ピーコック+マリリン・クリスペル『Azure』(2011年)
フランソワ・キャリア+ミシェル・ランベール+ポール・ブレイ+ゲイリー・ピーコック『Travelling Lights』(2004年)
テザード・ムーン『Triangle』(1991年)
ポール・ブレイ+ゲイリー・ピーコック『Partners』(1991年)
キース・ジャレット『North Sea Standards』(1985年)
キース・ジャレット『Standards Live』(1985年)
キース・ジャレット『Festival de jazz d'Antibes 1985』、『Canada '84 Japan '86』、『Live in Sendai 1986』(1984-86年)
ローウェル・デヴィッドソン(1965年) 

●村上寛
村上寛@池袋Independence(2018年)
峰厚介『Plays Standards』
(2008年)
本田竹広『EASE / Earthian All Star Ensemble』(1992年)
『Voyage』誌のネイティブ・サン特集、『Savanna Hot-Line』、『Coast to Coast』、『Gumbo』(1979-84年)
『ネイティブ・サン』(1978年)
菊地雅章『エンド・フォー・ザ・ビギニング』(1973年)
本田竹広『I Love You』(1971年)
菊地雅章『ダンシング・ミスト~菊地雅章イン・コンサート』(1970年)
菊地雅章『再確認そして発展』(1970年)
菊地雅章『POO-SUN』(1970年)


ポール・ブレイ+ポール・モチアン『Notes』

2018-10-08 09:16:29 | アヴァンギャルド・ジャズ

ポール・ブレイ+ポール・モチアン『Notes』(Soul Note、1987年)を聴く。

Paul Bley (p)
Paul Motian (ds)

このふたりのデュオが悪いわけはない。

ブレイの耽美的というか過激に美だけを抽出したようなピアノも勿論いいのだが、この人の時間感覚はどうなっているのだろうと思う。そのブレイの時間遊泳と、モチアンのブラシとシンバルがもたらす時間の伸び縮み。

聴いていると部屋のどこが上でどこが下か、いまは何時だったかさっきは何時だったかという奇妙な気分にとらわれる。

ほとんどはブレイのオリジナルだが、2曲目のカーラ・ブレイ曲「Batterie」にはやはりぞくりとする色気がある。

●ポール・ブレイ
フランソワ・キャリア+ミシェル・ランベール+ポール・ブレイ+ゲイリー・ピーコック『Travelling Lights』(2004年)
ポール・ブレイ『Solo in Mondsee』(2001年)
ポール・ブレイ『Synth Thesis』(1993年)
ポール・ブレイ『Homage to Carla』(1992年)
ポール・ブレイ『Plays Carla Bley』(1991年)
ポール・ブレイ+ゲイリー・ピーコック『Partners』(1991年)
ポール・ブレイ+チャーリー・ヘイデン+ポール・モチアン『Memoirs』(1990年)
チェット・ベイカー+ポール・ブレイ『Diane』(1985年)
イマジン・ザ・サウンド(1981年)
アネット・ピーコック+ポール・ブレイ『Dual Unity』(1970年)
ポール・ブレイ『Bremen '66』(1966年)
ポール・ブレイ『Barrage』(1964年)
ポール・ブレイ『Complete Savoy Sessions 1962-63』(1962-63年)

●ポール・モチアン
ベン・モンダー『Amorphae』(2010、2013年)
トニー・マラビー『Adobe』、『Somos Agua』(2003、2013年)
ポール・モチアン『The Windmills of Your Mind』(2010年)
ポール・モチアンのトリオ(1979、2009年)
ビル・マッケンリー『Ghosts of the Sun』(2006年)
マリリン・クリスペル『Storyteller』(2003年)
ポール・モチアン『Flight of the Blue Jay』(1996年)
P.M.P.『Miles Mode』(1993年)
テザード・ムーン『Triangle』(1991年)
ポール・ブレイ+チャーリー・ヘイデン+ポール・モチアン『Memoirs』(1990年)
ゴンサロ・ルバルカバ+チャーリー・ヘイデン+ポール・モチアン(1990年)
ジェリ・アレン+チャーリー・ヘイデン+ポール・モチアン『Segments』(1989年)
キース・ジャレット『Eyes of the Heart』(1976年)
キース・ジャレットのインパルス盤(1975、1976年)
キース・ジャレット『Treasure Island』(1974年)
70年代のキース・ジャレットの映像(1972、1976年)
1972年6月のキース・ジャレット・トリオ(1972年)
キース・ジャレット+チャーリー・ヘイデン+ポール・モチアン『Hamburg '72』(1972年)
スティーヴ・レイシー『free for a minute (1965-1972)』(1965-72年)
ビル・エヴァンス『The Complete Village Vanguard Recordings, 1961』(1961年)


ザ・360ディグリー・ミュージック・エクスペリエンス『In: Sanity』

2018-10-07 22:26:31 | アヴァンギャルド・ジャズ

先日亡くなったハミエット・ブリューイットを悼むつもりで、ザ・360ディグリー・ミュージック・エクスペリエンス『In: Sanity』(Black Saint、1976年)を聴く。LP 2枚組。(それにしても「360度音楽経験集団」ってカッコいいな。)

Keith Marks (fl)
Francis Haynes (steel ds)
Hamiet Bluiett (bs, cl, fl)
Azar Lawrence (ts)
Titos Sompa (conga)
Sunil Garg (sitar)
Cecil McBee (b)
Dave Burrell (p, org, celeste)
Beaver Harris (ds)
Steel Ensemble (D-2 only):
Francis Haynes (soprano)
Coleridge Barbour (alto)
Alston Jack (tenor)
Michael Sorzano (tenor)
Steve Sardinha (b)
Lawrence McCarthy (iron)

なるべく多くの多様な要素を抱え込むコンセプトの360度。その通りというべきか、洗練されてはおらず、現代ジャズの知的なスマートさもない。とはいえこの野性的なアンサンブルは狙って作れるものではないのだろうし、その隙間がある感覚は好きである。エイゾー・ローレンスはイモのままに吹いているし、残響まで手をかけているようなセシル・マクビーのベースも良い。

個人技のクライマックスはC面で訪れる。ハミエット・ブリューイットがずっとぶりぶりとバリサクを吹き続けており、その音は低音から高音まで縦横無尽。テンポもバリサクの重さより先に走っていくようで、狙ってたたらを踏むようなカッコよさもある。安定のハラハラ感というのだろうか。そしてリーダーのビーヴァー・ハリスは焦っているかのように叩き、デイヴ・バレルは共演者がいようといまいと関係ないと言わんばかりに何者かを煽り続けている。何なんだ。

ブリューイットの勢いはD面にも続く。ここでのソロは闊達で、それがセシル・マクビーの音を長く持たせるベースともフランシス・ヘインズのスティールドラムとも絡んで脳内快感物質を分泌させる。最後はスティールドラムのアンサンブル中心で賑々しく終わる。こういう展開ならエイゾー・ローレンスもなかなか悪くない。

●ビーヴァー・ハリス
アーチー・シェップ『The Way Ahead』 その2(1968年)
アーチー・シェップ『The Way Ahead』(1968年)
アーチー・シェップ『Mama Too Tight』(1966年)

●デイヴ・バレル
スティーヴ・スウェル『Soul Travelers』(2016年)
デイヴ・バレル『Conception』(2013年)
ウィリアム・パーカー『Essence of Ellington / Live in Milano』(2012年)
サニー・マレイ『Perles Noires Vol. I & II』(2002、04年)

●ハミエット・ブリューイット
ワールド・サキソフォン・カルテット『Yes We Can』(2009年)
アーサー・ブライス『Hipmotism』(1991年)
ハミエット・ブリューイット+ムハール・リチャード・エイブラムス『Saying Something for All』(1977、79年)

●エイゾー・ローレンス
エイゾー・ローレンス@Jazz at Lincoln Center
(2014年)

●セシル・マクビー
エルヴィン・ジョーンズ+田中武久『When I was at Aso-Mountain』(1990年)
アミナ・クローディン・マイヤーズのベッシー・スミス集(1980年)
チコ・フリーマンの16年(1979, 95年)
チコ・フリーマン『Kings of Mali』(1977年)
セシル・マクビー『Mutima』(1974年)
ハンプトン・ホーズ『Live at the Jazz Showcase in Chicago Vol. 2』(1973年)
ハンプトン・ホーズ『Live at the Jazz Showcase in Chicago Vol. 1』(1973年)


マーク・リボー『Live at the Village Vanguard』

2018-10-07 12:03:51 | アヴァンギャルド・ジャズ

マーク・リボー『Live at the Village Vanguard』(Pi Recordings、2012年)。いつか買わなきゃなあと思っていたところ、昨年、ヘンリー・グライムス夫人のマーガレットさんがくださった。

Marc Ribot (g)
Henry Grimes (b)
Chad Taylor (ds)

コルトレーン、アイラー、スタンダードを2曲ずつ。

やはり演奏にはアメリカーナへの憧憬のようなものが横溢している。アイラーやコルトレーンが求め取り込もうとしたものにもそれはあったに違いない。

ここでヘンリー・グライムスのベースは、トリケラトプスのように重いくせに疾走するという離れ業をみせる。チャド・テイラーはコアの内外を出入りしてはそこかしこでスパークさせる。そしてマーク・リボーもまた疾走する。古くさいくせに先鋭的。

●マーク・リボー
マーク・リボー(セラミック・ドッグ)@ブルーノート東京(2018年)
マーク・リボー(セラミック・ドッグ)『YRU Still Here?』(-2018年)
ロイ・ナサンソン『Nearness and You』(2015年)
マーク・リボーとジョルジォ・ガスリーニのアルバート・アイラー集(2014年、1990年)
ジョン・ゾーン『Interzone』 ウィリアム・バロウズへのトリビュートなんて恥かしい(2010年)
マーク・リボー『Spiritual Unity』(2004年)
製鉄の映像(2)(ジョゼフ・コーネル『By Night with Torch and Spear』(1940年代))

●ヘンリー・グライムス
マタナ・ロバーツ「breathe...」@Roulette(2017年)
ヘンリー・グライムス『Solo』
(2008年)
「KAIBUTSU LIVEs!」をエルマリート90mmで撮る(2007年)
US FREE 『Fish Stories』(2006年)
マーク・リボー『Spiritual Unity』(2004年)
ヘンリー・グライムス『Live at the Kerava Jazz Festival』(2004年)
マーク・リボーとジョルジォ・ガスリーニのアルバート・アイラー集(1990、2004年)
スティーヴ・レイシー『School Days』(1960/63年)

●チャド・テイラー
「JazzTokyo」のNY特集(2018/7/1)
チャド・テイラー『Myths and Morals』(-2018年)
ジェームス・ブランドン・ルイス+チャド・テイラー『Radiant Imprints』(JazzTokyo)(-2018年)
ジェイミー・ブランチ『Fly or Die』(-2017年)
シカゴ/ロンドン・アンダーグラウンド『A Night Walking Through Mirrors』(2016年)
ヨニ・クレッツマー『Five』、+アジェミアン+シェイ『Until Your Throat Is Dry』(JazzTokyo)(2015、16年)
エリック・レヴィス『In Memory of Things Yet Seen』(2014年)
ジョシュア・エイブラムス『Represencing』、『Natural Information』(2008-13年)
ブッチ・モリス『Possible Universe / Conduction 192』(2010年)
マーク・リボー『Spiritual Unity』(2004年)
マーク・リボーとジョルジォ・ガスリーニのアルバート・アイラー集(1990、2004年)
Sticks and Stonesの2枚、マタナ・ロバーツ『Live in London』(2002、03、11年)


「JazzTokyo」のNY特集(2018/10/6)

2018-10-07 11:15:28 | アヴァンギャルド・ジャズ

「JazzTokyo」誌のNY特集、Jazz Right Now(2018/10/6)。

JazzTokyo誌に、ジェシカ・アッカリーへのインタビューを翻訳寄稿しました。この人は面白く、今後がんがん出てきます。ご一読ください。

>> 連載第33回 ニューヨーク・シーン最新ライヴ・レポート&リリース情報 ジェシカ・アッカリー・インタビュー

なお蓮見令麻さんの連載は今号お休み。次号予定あり。

●Jazz Right Now
「JazzTokyo」のNY特集(2018/9/1)
「JazzTokyo」のNY特集(2018/8/5)
「JazzTokyo」のNY特集(2018/7/1)
「JazzTokyo」のNY特集(2018/4/1)
「JazzTokyo」のNY特集(2018/1/1)
「JazzTokyo」のNY特集(2017/12/1)
「JazzTokyo」のNY特集(2017/9/30)
「JazzTokyo」のNY特集(2017/9/1)
「JazzTokyo」のNY特集(2017/8/1)

「JazzTokyo」のNY特集(2017/7/1)
「JazzTokyo」のNY特集(2017/5/1)
「JazzTokyo」のNY特集(2017/4/1)
「JazzTokyo」のNY特集(2017/3/1)
「JazzTokyo」のNY特集(2017/2/1)
「JazzTokyo」のNY特集(2016/10/1)
「JazzTokyo」のNY特集(2016/9/1)
「JazzTokyo」のNY特集(2016/8/1)
「JazzTokyo」のNY特集(2016/7/1)
「JazzTokyo」のNY特集(2016/6/1)
「JazzTokyo」のNY特集(2016/5/1)
「JazzTokyo」のNY特集(2016/4/1)
「JazzTokyo」のNY特集(2016/1/31)
「JazzTokyo」のNY特集(2015/12/27)
「JazzTokyo」のNY特集(2015/11/21)
「JazzTokyo」のNY特集(2015/10/12)
「JazzTokyo」のNY特集(2015/8/30)
「JazzTokyo」のNY特集(2015/7/26)


ピーター・エヴァンス@Jazz Art せんがわ2018(JazzTokyo)

2018-10-07 11:03:14 | アヴァンギャルド・ジャズ

JazzTokyo誌で、せんがわ2018におけるピーター・エヴァンスの2日間のステージについてクロスレビューを寄稿しました(with 剛田武さん、定淳志さん)。ご一読ください。

>> #1033 Cross Review:ピーター・エヴァンス@Jazz Art せんがわ2018

Peter Evans (tp)
Ko Ishikawa 石川高 (笙)
Kohsetsu Imanishi 今西紅雪 (箏)
Shuichi Chino 千野秀一 (p, Urklavier)
Hiromichi Sakamoto 坂本弘道 (cello)

Akira Sakata 坂田明 (as)
Peter Evans (tp)
Kiyoto Fujiwara 藤原清登 (b)
Reggie Nicholson (ds)
Yuko Fujiyama 藤山裕子 (p)

Fuji X-E2、XF35mmF1.4、XF60mmF2.4

●ピーター・エヴァンス
ピーター・エヴァンス+ウィーゼル・ウォルター『Poisonous』(2018年)
マタナ・ロバーツ「breathe...」@Roulette(2017年)
Pulverize the Sound、ケヴィン・シェイ+ルーカス・ブロード@Trans-Pecos(2017年)
コリー・スマイス+ピーター・エヴァンス『Weatherbird』(2015年)
ピーター・エヴァンス『House Special』(2015年)
Pulverize the Sound@The Stone(2015年)
Rocket Science変形版@The Stone(2015年)
エヴァン・パーカー US Electro-Acoustic Ensemble@The Stone(2015年)
トラヴィス・ラプランテ+ピーター・エヴァンス『Secret Meeting』(2015年)
ブランカート+エヴァンス+ジェンセン+ペック『The Gauntlet of Mehen』(2015年)
エヴァン・パーカー ElectroAcoustic Septet『Seven』(2014年)
MOPDtK『Blue』(2014年)
チャン+エヴァンス+ブランカート+ウォルター『CRYPTOCRYSTALLINE』、『Pulverize the Sound』(2013、15年)
PEOPLEの3枚(-2005、-2007、-2014年)
ピーター・エヴァンス『Destiation: Void』(2013年)
ピーター・エヴァンス+アグスティ・フェルナンデス+マッツ・グスタフソン『A Quietness of Water』(2012年)
『Rocket Science』(2012年)
MOPDtK『(live)』(2012年)
ピエロ・ビットロ・ボン(Lacus Amoenus)『The Sauna Session』(2012年)
ウィーゼル・ウォルター+メアリー・ハルヴァーソン+ピーター・エヴァンス『Mechanical Malfunction』(2012年)

ピーター・エヴァンス+サム・プルータ+ジム・アルティエリ『sum and difference』(2011年)
ピーター・エヴァンス『Ghosts』(2011年)
エヴァン・パーカー+オッキュン・リー+ピーター・エヴァンス『The Bleeding Edge』(2010年)
ピーター・エヴァンス『Live in Lisbon』(2009年)
MOPDtK『The Coimbra Concert』(2010年)
ウィーゼル・ウォルター+メアリー・ハルヴァーソン+ピーター・エヴァンス『Electric Fruit』(2009年)
オッキュン・リー+ピーター・エヴァンス+スティーヴ・ベレスフォード『Check for Monsters』(2008年)
MOPDtK『Forty Fort』(2008-09年) 


アレクサンダー・フォン・シュリッペンバッハ+高瀬アキ『Live at Cafe Amores』(JazzTokyo)

2018-10-07 10:54:53 | アヴァンギャルド・ジャズ

JazzTokyo誌に、アレクサンダー・フォン・シュリッペンバッハと高瀬アキのデュオ『Live at Cafe Amores』(NoBusiness、1995年)のレビューを寄稿しました。ご一読ください。

>> #1555 『Alexander von Schlippenbach + Aki Takase / Live at Cafe Amores』

Alexander von Schlippenbach (p)
Aki Takase 高瀬アキ (p)

●アレクサンダー・フォン・シュリッペンバッハ
アレクサンダー・フォン・シュリッペンバッハ『Jazz Now! - Live at Theater Gütersloh』(2015年)
アレクサンダー・フォン・シュリッペンバッハ『ライヴ・イン・ベルリン』(2008年)
シュリッペンバッハ・トリオ『Gold is Where You Find It』(2008年)
シュリッペンバッハ・トリオ『Detto Fra Di Noi / Live in Pisa 1981』(1981年)
シュリッペンバッハ・トリオ『First Recordings』(1972年)
ギュンター・ハンペル『Heartplants』
(1965年)

●高瀬アキ
高瀬アキ+佐藤允彦@渋谷・公園通りクラシックス(2016年)
アンサンブル・ゾネ『飛ぶ教室は 今』(2015年)
高瀬アキ『St. Louis Blues』(2001年)
高瀬アキ『Oriental Express』(1994年)


詩×音楽(JAZZ ART せんがわ2018)(JazzTokyo)

2018-10-07 10:50:44 | アヴァンギャルド・ジャズ

JazzTokyo誌に、Jazz Art せんがわ2018における「詩×音楽」のレビューを寄稿しました(2018/9/15)。ご一読ください。なお詩は三角みづ紀、巻上公一、白石かずこ。

>> #1029 詩×音楽(JAZZ ART せんがわ2018)

Mizuki Misumi 三角みづ紀 (詩)
Tatsuro Kondo 近藤達郎 (p)
Koichi Makigami 巻上公一 (詩)
Werner Puntigam (tp, ほら貝)
Rabito Arimoto 有本羅人 (tp, bcl)
Kazuko Shiraishi 白石かずこ (詩)
Itaru Oki 沖至 (tp, 笛)
Kiyoto Fujiwara 藤原清登 (b)

●巻上公一
クリス・ピッツィオコス+ヒカシュー+沖至@JAZZ ARTせんがわ(JazzTokyo)(2017年)
ヒカシュー@Star Pine's Cafe(2017年)


ローレン・ニュートン、ハイリ・ケンツィヒ、山崎阿弥、坂本弘道、花柳輔礼乃、ヒグマ春夫(JAZZ ART せんがわ2018、バーバー富士)(JazzTokyo)

2018-10-07 10:42:06 | アヴァンギャルド・ジャズ

JazzTokyo誌に、せんがわ2018におけるローレン・ニュートン、ハイリ・ケンツィヒ、山崎阿弥、坂本弘道、花柳輔礼乃、ヒグマ春夫のステージ、その翌日のバーバー富士におけるローレン・ニュートンとハイリ・ケンツィヒとのデュオのレビューを寄稿しました(2018/9/16、17)。ご一読ください。

>> #1028 ローレン・ニュートン×ハイリ・ケンツィヒ、山崎阿弥、坂本弘道、花柳輔礼乃、ヒグマ春夫(JAZZ ART せんがわ2018、バーバー富士)

Lauren Newton (voice)
Heiri Känzig (b)
Ami Yamasaki 山崎阿弥 (voice)
Haruo Higuma ヒグマ春夫 (映像)
Sukeayano Hanayagi 花柳輔礼乃 (日本舞踊)
Hiromichi Sakamoto 坂本弘道 (cello)

Fuji X-E2、XF60mmF2.4

●ローレン・ニュートン
ローレン・ニュートン+齋藤徹+沢井一恵『Full Moon Over Tokyo』(2005年)
ウィーン・アート・オーケストラ『エリック・サティのミニマリズム』(1983、84年)

●ハイリ・ケンツィヒ
チコ・フリーマン『Spoken Into Existence』(2015年)
チコ・フリーマン+ハイリ・ケンツィヒ『The Arrival』(2014年)

●山崎阿弥
石原雄治+山崎阿弥@Bar Isshee(2018年)
岩川光+山崎阿弥@アートスペース.kiten(2018年)


ジョー・フォンダ+永田利樹@渋谷メアリージェーン(JazzTokyo)

2018-10-07 10:31:43 | アヴァンギャルド・ジャズ

JazzTokyo誌に、渋谷メアリージェーンにおけるジョー・フォンダ、永田利樹、田村夏樹、早坂紗知のライヴレビューを寄稿しました(2018/9/4)。ご一読ください。ああもうすぐメアリージェーンがなくなってしまう。

>> #1027 ジョー・フォンダ×永田利樹

Joe Fonda (b, vo)
Toshiki Nagata 永田利樹 (b)
Natsuki Tamura 田村夏樹 (tp)
Sachi Hayasaka 早坂紗知 (ss, as)

Fuji X-E2、XF35mmF1.4

●ジョー・フォンダ
バリー・アルトシュル『The 3Dom Factor』(2012年)

●永田利樹
藤井郷子オーケストラ東京@新宿ピットイン(2018年)
かみむら泰一session@喫茶茶会記(2017年)
フェローン・アクラフ、Pentax 43mmF1.9(2004年)


スティーヴ・コールマン『Live at the Village Vanguard vol.1 (The Embedded Sets)』

2018-10-06 21:06:19 | アヴァンギャルド・ジャズ

スティーヴ・コールマン『Live at the Village Vanguard vol.1 (The Embedded Sets)』(Pi Recordings、2017年)を聴く。

Steve Coleman (as)
Jonathan Finlayson (tp)
Miles Okazaki (g)
Anthony Tidd (b)
Sean Rickman (ds)

一聴してファイヴ・エレメンツは変わらないのだなと思ったりもしたが、いやそうでもない。変わらないのは研ぎ澄まされているということである。

複雑なリズムと繰り返しのファンクとが巧妙に組み合わされており、それゆえにいつまでも聴いていられる。スティーヴ・コールマンはヴィブラートや表現のための強弱を排して変拍子とファンクの中を強く遊泳する。ふと若い時代のリー・コニッツを思い出しもしたがどうか。そして逸材ジョナサン・フィンレイソンは生真面目にコンポジションとインプロヴィゼーションを構築し、その生真面目さによってサウンドに突破力を与えている。

●スティーヴ・コールマン
スティーヴ・コールマン『Morphogenesis』(2016年)
スティーヴ・コールマン『Invisible Paths: First Scattering』(2007年)
スティーヴ・コールマン+デイヴ・ホランド『Phase-Space』(1991年)
シンディ・ブラックマン『A Lil' Somethin', Somethin'』(1980年代後半~90年代前半)

●ジョナサン・フィンレイソン
スティーヴ・コールマン『Morphogenesis』(2016年)
ジョナサン・フィンレイソン『Moving Still』(2016年)
メアリー・ハルヴァーソン『Away With You』(2015年)
ジョナサン・フィンレイソン+ブライアン・セトルズ@6BC Garden(2015年)
ジョナサン・フィンレイソン『Moment & the Message』 (2012年)

●マイルス・オカザキ
メアリー・ハルヴァーソン『Paimon: Book Of Angels Volume 32』(2017年)
ジョナサン・フィンレイソン『Moving Still』(2016年)
ジョナサン・フィンレイソン『Moment & the Message』 (2012年)


マーク・リボー『Spiritual Unity』

2018-10-06 08:58:40 | アヴァンギャルド・ジャズ

マーク・リボー『Spiritual Unity』(Pi Recordings、2004年)。持って聴いてもいるのだが、昨年、ヘンリー・グライムスご夫人のマーガレットさんがくださった中に入っていた。そんなわけで何度も聴いている。

Roy Campbell (tp, pocket tp)
Marc Ribot (g)
Henry Grimes (b)
Chad Taylor (ds)

そして主役はやはりヘンリー・グライムスなのだ。最初から最後までエネルギーを切らせることなく重い地響きを鳴らし続ける。ここまで独特のコントラバスが支配的なアルバムはそうはない。

もちろんこのメンバーのアルバート・アイラー集であり、見せ所ばかりである。マーク・リボーは縦横無尽であり、アイラーならではのコミュニティ曲に貢献するところ、ユニゾンなどはグッとくる。「Bells」の冒頭におけるアメリカーナ的なソロも良い。ロイ・キャンベルの音が妙に素朴に聴こえるのもアイラー曲だからか。チャド・テイラーはつかず離れず、全体に火花をまぶしている。

●マーク・リボー
マーク・リボー(セラミック・ドッグ)@ブルーノート東京(2018年)
マーク・リボー(セラミック・ドッグ)『YRU Still Here?』(-2018年)
ロイ・ナサンソン『Nearness and You』(2015年)
マーク・リボーとジョルジォ・ガスリーニのアルバート・アイラー集(2014年、1990年)
ジョン・ゾーン『Interzone』 ウィリアム・バロウズへのトリビュートなんて恥かしい(2010年)
製鉄の映像(2)(ジョゼフ・コーネル『By Night with Torch and Spear』(1940年代))

●ヘンリー・グライムス
マタナ・ロバーツ「breathe...」@Roulette(2017年)
ヘンリー・グライムス『Solo』
(2008年)
「KAIBUTSU LIVEs!」をエルマリート90mmで撮る(2007年)
US FREE 『Fish Stories』(2006年)
ヘンリー・グライムス『Live at the Kerava Jazz Festival』(2004年)
マーク・リボーとジョルジォ・ガスリーニのアルバート・アイラー集(1990、2004年)
スティーヴ・レイシー『School Days』(1960/63年)

●チャド・テイラー
「JazzTokyo」のNY特集(2018/7/1)
チャド・テイラー『Myths and Morals』(-2018年)
ジェームス・ブランドン・ルイス+チャド・テイラー『Radiant Imprints』(JazzTokyo)(-2018年)
ジェイミー・ブランチ『Fly or Die』(-2017年)
シカゴ/ロンドン・アンダーグラウンド『A Night Walking Through Mirrors』(2016年)
ヨニ・クレッツマー『Five』、+アジェミアン+シェイ『Until Your Throat Is Dry』(JazzTokyo)(2015、16年)
エリック・レヴィス『In Memory of Things Yet Seen』(2014年)
ジョシュア・エイブラムス『Represencing』、『Natural Information』(2008-13年)
ブッチ・モリス『Possible Universe / Conduction 192』(2010年)
マーク・リボーとジョルジォ・ガスリーニのアルバート・アイラー集(1990、2004年)
Sticks and Stonesの2枚、マタナ・ロバーツ『Live in London』(2002、03、11年)

●ロイ・キャンベル
ウィリアム・パーカー『Essence of Ellington / Live in Milano』(2012年)
アダム・レーン『Oh Freedom』(2009年)
『Tribute to Albert Ayler / Live at the Dynamo』(2008年)
ダニエル・カーター『The Dream』、ウィリアム・パーカー『Fractured Dimensions』(2003、06年)
マーク・リボーとジョルジォ・ガスリーニのアルバート・アイラー集(1990、2004年)
ウィリアム・フッカー『LIGHT. The Early Years 1975-1989』(1975-89年)


松風M.A.S.H. その3@なってるハウス

2018-10-04 23:54:28 | アヴァンギャルド・ジャズ

音源をきょうだい弟子のSさんに返却するにあたり、ふたたび、M.A.S.H.に松風鉱一さんが客演した「松風M.A.S.H.」第3章を聴く。なってるハウス、2018/4/13。

Shiro Onuma 大沼志朗 (ds)
Junji Mori 森順治 (reeds)
Hiraku Amemiya 雨宮拓 (p)
Guest:
Koichi Matsukaze 松風鉱一 (reeds)

写真もSさんによる

第1章は松風さんの見極め、第2章ではぐいぐい入ってきた。そして第3章。

・・・なるほど。別の世界に生きていることがよくわかった。Sさんが先生は修羅だと言っていたことを納得。怖ろしい。あとはコメント省略。

●M.A.S.H.
松風M.A.S.H. その2@なってるハウス(2017年)
鳥の未来のための螺旋の試み@ひかりのうま(2017年)
毒食@阿佐ヶ谷Yellow Vision(2017年)
松風M.A.S.H.@なってるハウス(2017年)
林ライガ vs. のなか悟空@なってるハウス(2017年)
リアル・タイム・オーケストレイション@Ftarri(2016年)
森順治+高橋佑成+瀬尾高志+林ライガ@下北沢APOLLO(2016年)
本多滋世@阿佐ヶ谷天(2016年)
M.A.S.H.@七針(2016年)
森順治+橋本英樹@Ftarri(2016年)
M.A.S.H.@七針(2015年)

●松風鉱一
松風鉱一カルテット@西荻窪Clop Clop(2018年)
松風鉱一カルテット+石田幹雄@新宿ピットイン(2018年)
今村祐司グループ@新宿ピットイン(2017年)
松風M.A.S.H. その2@なってるハウス(2017年)
松風M.A.S.H.@なってるハウス(2017年)
渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン(2017年)
渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン(2016年その3)
松風鉱一カルテット+石田幹雄@新宿ピットイン(2016年)
渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン(2016年その2)
松風鉱一@十条カフェスペース101(2016年)
渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン(2016年その1)
渋谷毅エッセンシャル・エリントン@新宿ピットイン(2015年)
松風鉱一カルテット+石田幹雄@新宿ピットイン(2015年)
渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン(2014年)
5年ぶりの松風鉱一トリオ@Lindenbaum(2013年)
松風鉱一カルテット@新宿ピットイン(2012年)
渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン(2011年)
松風鉱一トリオ@Lindenbaum(2008年)
松風鉱一カルテット、ズミクロン50mm/f2(2007年)
原みどりとワンダー5『恋☆さざなみ慕情』(2006年)
松風鉱一『Good Nature』(1981年)
松風鉱一トリオ+大徳俊幸『Earth Mother』(1978年)
『生活向上委員会ライブ・イン・益田』(1976年)
カーラ・ブレイ+スティーヴ・スワロウ『DUETS』、渋谷毅オーケストラ
森山威男『SMILE』、『Live at LOVELY』 
反対側の新宿ピットイン
くにおんジャズ、鳥飼否宇『密林』