行きたい回りたいと思いつつ一向に実行のメドの立たない(立てない?)遍路であるが、興味だけは持ち続けている。「最古のスタンプラリー」と揶揄されようとも、歩き遍路でなければ意味はないと書かれようと、その辺は回る遍路が好きに考えれば良いことで、他人が評価すべきことではなかろう。
本書は心美しき人が純粋な感動を書き連ねたものではなく、ちょっと俗っぽさの残る筆者が良い事も不愉快な事も綴った「先達の記」であり、そのプラマイのブレが余計に遍路を魅力的に見せ、誘うように思えるのである。「四国遍路の一人旅には何を持って行くべきか。(中略)歩く抜く意志と、草花木々鳥虫たちの名、それに三番まで唄える歌。」など、目からウロコではないか?「今にして思うと、歩き遍路にとって菅笠というのは、もともと屋根にも似た存在ではなかったか。」とは体験を通り越して哲学すら感じさえはしないか。
四国の前に西国、西国の前に坂東、坂東の前に秩父。最低これくらいの巡礼をしてから臨みたいものだが、そのころ自分は何歳になってるかなぁ…
2009年7月19日 つばさ114号車中にて読了
本書は心美しき人が純粋な感動を書き連ねたものではなく、ちょっと俗っぽさの残る筆者が良い事も不愉快な事も綴った「先達の記」であり、そのプラマイのブレが余計に遍路を魅力的に見せ、誘うように思えるのである。「四国遍路の一人旅には何を持って行くべきか。(中略)歩く抜く意志と、草花木々鳥虫たちの名、それに三番まで唄える歌。」など、目からウロコではないか?「今にして思うと、歩き遍路にとって菅笠というのは、もともと屋根にも似た存在ではなかったか。」とは体験を通り越して哲学すら感じさえはしないか。
四国の前に西国、西国の前に坂東、坂東の前に秩父。最低これくらいの巡礼をしてから臨みたいものだが、そのころ自分は何歳になってるかなぁ…
2009年7月19日 つばさ114号車中にて読了