日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
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【本】五十嵐太郎著 「美しい都市・醜い都市」(中公新書ラクレ)

2017-07-24 20:24:57 | 本・映画・展覧会
 父が以前「オレは都市工学…都市計画をやってみたかった」と言ったのを聞いたことがある。それが何で英文専攻で最終的に外資系企業かね。それはさておき、旅先の町を歩いて、日本に戻ってくると自分も街づくり…できれば区画整理のレベルから、やってみたいと思うことはある。

 美しい、醜いって何だろう。広告以前に袖看板がある時点で日本の街並みって好きじゃないのだけど、でも歩いてると便利なのよねアレ。新宿歌舞伎町や大阪道頓堀の壁を埋め尽くす広告には嫌悪感を覚えるが(同じ理由でN.Y.のタイムズスクエアも好きではない)、でもああいうのを好きな人は居る。日本橋川に覆いかぶさった首都高速の高架橋は醜悪だし地下化しようという話がくすぶっているけれど、一方で首都高の巨大なジャンクションが近未来的と作品に取上げる海外の映画監督が居たりもする。仮に多数決で良し悪しを決めたところで、その評価軸は時代とともに変わるだろう。

 そんな結論の見えない脳内ディベートを本書はひきおこしてくれた。平壌(北朝鮮)が(見方によっては)美しい都市かもしれない、と言うのは行った事はないが納得できる。ワタシ雑然ってあんまり好きじゃないのよねぇ…著者に共感するか否かは関係なく、刺激を与えてくれる本だと思うので町や建物に興味ある方は一読を。

 2017年6月30日 通勤電車にて読了
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【写真展】総合開館20周年記念 TOPコレクション 「いま、ここにいる」

2017-07-24 06:52:44 | 本・映画・展覧会
 リニューアルによる長期休館と、自分の出向とで恵比寿の写真展がすっかり縁遠くなってしまった。一念発起してチケットを買ったは良いがそれを忘れている始末。ふと思い出してみると「今週末までじゃねえかあぁ!」かくして出歩きたくない日曜の都内に居るわけですハイ。せっかく来たので開催中の3展すべてを観る。

 本展は「平成をスクロールする 春期」だそうである。このあと夏期、秋期と続く三部構成で平成を描いてゆく構想らしいが、展示されている作品をみても平成と言うアイコンは存在しない。撮った人間はアレ撮ったの平成ひとケタの頃だったナとか思いだせるのかもしれないが、殆どの写真は平成だか昭和だか見分けなどつかない。有名なカメラマンかどうかも判らないため、平成の世を席捲した人の作品だと思い出すこともできない。

 なんだか、写真(カメラマン)業界の内部史を見せられた気がした。残る2回も来るつもりではいるけど、あまり期待しない方が自分には良いのかな…。

 2017年7月9日 恵比寿・東京都写真美術館にて
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