サバイバル登山家にしてモンベル社員(らしい)服部氏のスタイルはユニークだ。「サバイバル登山」では食糧を現地調達するポリシーのもと最低限の装備だけで山に分け入った。今度は「百年前」の装備だ。勤め先では優れたアイテムをリリースしていると言うのに、山に入った先人達がしたであろういでたちと持ち物とで、時には現代では失われてしまったルートを辿る。
ウエストン卿と案内人の上條嘉門次が通った上高地への道は現代でも登山道として残っている部分がある。しかし黒部の奥、加賀藩の検地(見回り)一行が通った道とは…道以前によくそんな記録を見つけたと思う。
本書で真に感心するべきは著者の登山スタイルや実行技術だけでなく、過去の記録を時には地元の図書館や郷土資料館で調査する、そのアプローチにあるのではないかと思った。歩く以前に調べると言う準備がきちんとできる人だからこそ失われた道を辿ったり、サバイバルのような食事ができるのだろう。
2018年12月30日 キングストン(ジャマイカ)のホテルにて読了
ウエストン卿と案内人の上條嘉門次が通った上高地への道は現代でも登山道として残っている部分がある。しかし黒部の奥、加賀藩の検地(見回り)一行が通った道とは…道以前によくそんな記録を見つけたと思う。
本書で真に感心するべきは著者の登山スタイルや実行技術だけでなく、過去の記録を時には地元の図書館や郷土資料館で調査する、そのアプローチにあるのではないかと思った。歩く以前に調べると言う準備がきちんとできる人だからこそ失われた道を辿ったり、サバイバルのような食事ができるのだろう。
2018年12月30日 キングストン(ジャマイカ)のホテルにて読了