ライブへ行くまでの時間を利用してギャラリーへ。ここ数年は時間の有効活用を心がけています。
近代化遺産として再評価されている建物やその周囲の建築物にちょっとした表情や模様を見出し、気の利いたタイトルをつけて発表、そんな写真展。なので、近代化遺産そのもの(全景)の写真ではない。
「あ、これxxに見える」と言う目の付け所、それをきちんと再現し伝える撮影技術はすごいなと思う。ただ、その題材が近代化遺産である必要はあるのか。近代化遺産だからそうしたテーマが多く見つかるとすれば、それは作者の思い込みだと思う。もちろん、保存されているものが古く、歳月を経た、あるいは朽ちかけた構造ゆえに陰影などが現れやすいということはあるだろうけれど、だがそれが、その遺産の特性や特徴を表しているわけではないのではないか。はっきり言ってしまえば「こじつけ」に過ぎないのではないか。
作者がギャラリーにおられたが、さすがにそうは訊けませんでした。
2019年7月18日 キヤノンギャラリー銀座にて