日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
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【本】本川達雄著 「生物学的文明論 」(新潮新書)

2019-08-16 20:51:24 | 本・映画・展覧会
 著者の発表点数は多く、なかでも「ゾウの時間ネズミの時間」は有名。それを読まずして先に本作に手を出してしまった(反省)。

 「生物学的」という切り口が、山ほどあるであろう文明論と違うところか。そう書くとガイア理論とかまでいっちゃいそう。ともかく地球上の生物は人間だけではないのだから、こういう切り口があって当然。「自然のものは総て丸く、四角いものなどない。ビルなども丸くすれば世の中が良くなるのでは」という一節など興味深い。最後は自分のテリトリー・ナマコの話になるが、さすがに文明と結びつけるのは無理がないか。でも、そもそも文明ってなんなのかという哲学論争をしないと、本書の立ち位置と意義付けができない気がする。

 2019年8月1日 通勤電車にて読了
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【映画】天気の子

2019-08-16 06:40:44 | 本・映画・展覧会
 6月からのアニメ構成に真打ち登場?「君の名は。」でアニメを見ない人にもその存在を知らしめた新海誠監督の新作がついに公開されたが、2週間経ってようやく観た。今回はクリアな音のヌケが売りの「ライブサウンド上映」で。

 最初に結論、「君の名は。」より良かった。ストーリーに唐突感がなく(ファンタジー要素は満点なのだが)、場面(場所)の切り替えもないため話に付いてゆきやすい。RADWIMPSの音楽も、前作以降の交流が深まったのだろうか、「新海ワールド」によりマッチしていると感じた。画の綺麗さは言うまでもなく。特に雨や曇りの、やや暗めのトーンの色合いが本当に素晴らしい。

 どこかの映画評サイトだか記事でも読んだが、ストーリーに昔ながらの「新海誠らしさ」はない。以前は、どうしようもない絶望感とか孤立感とか、後悔とかネガティブなナイーブさが新海ワールドだったように思う。本作でもそういう部分はあるのだが、それ以上に主人公の少年少女の「これから」という希望が印象に残った。確かに、解釈次第で評価の分かれる作品だと思う。再鑑賞かな。

 2019年7月 川崎・チネチッタにて
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