日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
割とまめに書くようにしています。
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【写真展】木藤富士夫展 「公園遊具」

2019-08-22 20:33:50 | 本・映画・展覧会
 公園に置かれているコンクリート製の遊具、たいてい滑り台つき。さまざまなバリエーションがあるその公園遊具を全国に訪ね、夜に背景を消してライティングで本体だけ浮かび上がらせて撮った作品展。

 ネタとして興味深いだけでなく、カタログ写真のようにきちんと環境を整えて撮っていることに感心した。さらに、自費出版した写真集には、一点一点の所在地を周辺の地図と共に掲載する親切さ。まさにカタログ。その造り方に感心し、会場に本人がいらっしゃったので色々とお訊ねした。

「遊具内のライティングはポータブルのライトで?」
「そうです」
「撮影していて通報されたりしませんか?」
「しょっちゅうです(笑)。事前に話をしておいても通報されたり」
「撮影許可は必ず取る?」
「取る様にしていますが、現地で勝手にやってみたいな反応をされることも」
「電車で移動中に車窓に見つけて途中下車したりしませんか?」
「何度もあります」
「遊具って一品物ばかりですか?」
「いえ、同じ物もあります。アレとアレ(と作品を指す)みたいに」
「写真だけでなく所在地情報を伝えられていることに感心しました」
「現物があって初めて写真が撮れる。写真は結果でしかない。なので現物そのものをリスペクトしています」

 他に、プラレールを実際の風景の中に置いて撮った面白フシギな写真集などもあって、独自の観点を持つカメラマンだなと感心した。

 2019年8月8日 銀座ニコンサロンにて
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【写真展】紀 成道展 「MOTHER」

2019-08-22 06:17:47 | 本・映画・展覧会
 製鉄所は鉄を産み出す。溶鉱炉から真っ赤な鉄が流れ出る様を母に見立てたのか、多くの設備や従業員を抱え込む一大プラントを、総てを包含する存在として名づけたのか。

 会社案内くらいでしか見られそうにない製鉄所内の製造風景は、芸術芸術写真としてよりルポルタージュとして見てしまう。タイトルから察するに、著者は単なる製造現場のシーンを見て欲しいのではなく、それを通じモノ(命)が生み出されることについて伝えたかったのかもしれないから、申し訳ないことです。

 2019年8月8日 銀座・キヤノンンギャラリーにて
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