日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
割とまめに書くようにしています。
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【本】高野秀行著 「アヘン王国潜入記」(集英社文庫)

2022-02-21 20:00:00 | 本・映画・展覧会
 船戸与一に続いて読んだ早大探検部OB作家の本の解説を、その船戸与一が書いている偶然。

 本作は著者の比較的初期の作品であるが、「自身の背骨となる作品」と自負している通り、ある意味ばかばかしい企画的な探検物とは一線を画す、極めて学術的価値の高そうな内容に思えた。と言ってもきちんとした統計を取ったり寸法を測ったりしているわけではないが、ともかく外国人どころかビルマ人でも部外者は足を踏みれられない、独立志向の強い自治州の、その中でも辺鄙な村に数か月も住んだ記録。

 文字通り何もないような村で起こるドタバタ、個性豊かな住民たち、軍や役人との微妙な関係など、読んでいて飽きないが呆れる。よくぞここまで…と。巻頭の地図から位置関係を掴みやすく、それだけに奥地であることが実感できる。

 本書が書かれ既に四半世紀が過ぎ、その間に滞在先であるビルマの情勢は大きく変わった。それも普通に考えればひどく悪い方に。そもそもあとがきを書いた時点ですでに、著者の滞在した村への外国人の再訪はまず叶わぬものとなってしまっており、それは今や国自体への訪問も二の足を踏まざるを得ない状況にある。昔話となったのか、ベールに包まれてしまったが村は今でもさほど変わらぬ姿を保っているのか。一番気にしているのは、他ならぬ著者自身だろう。

 2022年2月6日 自宅にて読了
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2022年2月5日 【ハイク】関東ふれあいの道(千葉ー12)

2022-02-21 06:00:00 | 旅行・ハイク&ウォーク
 オミクロン株まん延のため沖縄旅行を取り止めた今日は、昨年9月以来の「関東ふれあいの道」ウォーク。千葉コースの12回目、今日は所定の区間のほか何故か空白になっている前後コースとの繋ぎも歩く。歩いた部分が少しでも細切れにならないようにしたいという拘り。特急わかしお号で御宿駅まで行き、9時にスタートする。今日の服装は上がハードシェル+薄手セーター+ネルシャツ+半袖アンダーシャツ、下がタイツ+薄手登山パンツ。セーターは歩行中着用しない。サングラスを持参し忘れた。

千葉県コースマップ

(番外)御宿駅~部原三叉(約3.6㎞)
 スタート地点の部原三叉までは駅からバスでアプローチと設定されているが、この区間3.6kmほども歩いてゆく。海水浴や「月の沙漠」の観光イメージはどこへ、今や無人駅となった御宿駅から県232を抜けてR128へ。コース設定されていないと言うことは歩道が未整備と言うこと。この区間は途中にトンネルが幾つもある。Google Mapを見ると、トンネルを迂回する旧道(伊南房州通往還)があり、そちらを行くことに最初のトンネルの手前で国道から別れた。が、民家を過ぎると舗装は途切れて藪に…それでも痕跡が残っているので進むと何と、トンネル通行禁止の柵が(写真)。やむなく引き返し、歩道のない国道トンネルを幾つも抜けた。おかげで1時間掛かってしまった。

(18)荒磯のみち(約8.4km)
 国道から別れ海沿いを行く旧道(伊南房州通往還)を歩く。旧街道のためか家が途切れず、小さな漁港が点在。いつも思うのだが全国各地の漁港、地域ごとに少し纏めた方が整備や運営コストを下げられると思うのだが。高台にある官軍塚で小休止。途中ミスコースしたが、最終的に勝浦市街に着くことができた。久々に歩くので、案内標識への注意が足りないようだ。11時45分到着、目についた店で名物タンタンメンの昼食を兼ねた休憩、かつおダシの効いたしょうゆベースのスープと言うのが目新しかった。

(番外)勝浦~松部港(約2.9㎞)
 本コースもスタート地点まではバス移動となっているが、前コース終点の勝浦からそのまま歩いてゆく。12時15分出発。ひたすらR128を歩く。トンネルによっては傍らに歩行者用トンネルが掘られているところもあるのだが、やはり整備状況は今一歩。ただし海が近く、眺めは大変よろしい。

(19)理想郷をたずねるみち(約3.2km)
 またR128から逸れて旧道(伊南房州通往還)へ。海に近い山の中、トンネル抜けると小さな入江(尾名浦)があったり、勝浦海中公園があったりと変化に富む。海中展望台には入らなかったが、併設の資料館は1時間近く見学してしまった。大正初期に拓かれた鵜原理想郷は、入口の碑だけ見てエリアには入らず。所要約1時間半。

(番外)~行川アイランド駅(約6.3㎞)
 鵜原駅からR128へ、旧道で安房興津市街を抜け行川アイランド駅まで。この区間は国道指定のままだが殆どのクルマは山手のバイパスへ行ってしまうため、歩道がなくとも気安く歩くことができた。興津~行川間のトンネル入り口付近でサル7,8匹と遭遇。15時20分、行川アイランド駅にゴール。

 行川アイランドからの帰りは決めていなかったが、到着して最初に来た電車が安房鴨川回りの木更津行き、時間は掛かるが久々に房総半島をぐるりと回る電車に乗り、木更津から好接続の高速バスに乗った。アクアラインはこの時間帯にしては珍しくガラガラ、乗り換えも少なく気分よく帰宅できた。オミクロン株まん延で遠出を自粛した2月、千葉県の残り区間踏破を進めたい。帰り仁右衛門島に寄りたかったのだが、まん延防止策発令で渡船運休となっていたのが残念、いずれまた来なければ。

本コースの歩行距離:約11.6km(本コースのみ、番外含め約24.4㎞)
千葉コース通算歩行距離:約214.2km
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