日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
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【写真集】岩波映画製作所(写)/岩波書店編集部(編)  「忘れられた島」(岩波写真文庫復刻ワイド版)

2022-02-25 20:00:00 | 本・映画・展覧会
 先日読んだ「私は忘れない」(有吉佐和子)の執筆の原点とも言える写真集を借りてみた。原点と書いたのは、写真集のタイトルが「忘れられた」であり、見事に対を為しているためである。

 表紙には「1955」とある。戦後10年、まだ日本にはかくも貧しい土地があった。家は竹で編まれ、板戸は高級な家にしかない。険しい斜面に僅かばかりの畑を作り、痩せた土地で甘藷を作っても鼠に荒らされてしまうと書かれている。当時の鹿児島との通い船の写真が出ているが、わずか30トン!ちょっとそこらへ出漁する漁船程度しかない。ちなみに2021年に就航したばかりの、同じ航路のフェリーは1,800トン超、60倍。便数は月2回が週4回。

 これだけ変われば、いま島に渡っても強烈な違和感を覚えることはないだろう。仮にこの写真集を持参し島を歩いたとて、同じ景色をどれだけ見られるものか。当時のことを憶えている方はそろそろ亡くなってしまっているだろう。

 写真集には、小説の舞台となった黒島だけでなく残りの「上三島」竹島、硫黄島も記録されている。それぞれ今がどうなっているか、やはり確かめたくなった。早く来島自粛要請が取り下げられないかなあ。

 2022年2月11日 自宅にて
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【映画】ゴーストバスターズ・アフターライフ

2022-02-25 06:00:00 | 本・映画・展覧会
 オリジナル(1984)。2作目(1989)そして女性版(2016)と制作されたシリーズの、正当後継作と言えそうな位置付けが本作。それはそれで物議を醸しているが(特に女性版からさほど時間を経ていないので)。

 オリジナルのメンバーだった男を祖父に持つ、シングルマザーと兄妹の3人家族は、生活に困窮し、止むを得ず先日亡くなった祖父が遺したボロ屋敷に移り住んだ。が、そこでは不気味な振動が起きたり、勝手にチェスの駒が動いたり…屋敷内を探索していた兄妹は、それぞれ祖父が遺した品々を見つけ、変人と見做されていた祖父が実は偉大な「ゴーストバスターズ」のメンバーだったことを知り、自らもこの地に潜むゴースト達の退治に乗り出してゆく。

 本作は新生ゴーストバスターズの戦いぶりもさることながら、それらを通じ家族や友人との絆を深めてゆくことがテーマと受け取めた。「幽霊退治」はそのための、極めて高いハードルに過ぎないと。

 残念ながらオリジナルをしっかり覚えていないので、観る人が観れば判るオマージュとかがピンと来ないのだけど、特殊装備車「ECTO-1」だけはインパクトあったので思い出した。調べると'59年式キャデラックの特装車(救急/霊柩仕様)だそうだが、デカい。全長は5.5mを超えてるらしい。日本車だと大きさは比べるべくもないが、時代がかった顔つきやフィンテールなど、プリンス・スカイウェイ(初代)がピッタリだ。後部の重厚さでは、フィンテールこそないものの、いすゞベレルエキスプレスはどうでしょう?そう、CGやVFXの発達したいま、本作のギミックや表現効果は実に見応えがあった。やはり本作は、正当後継作と呼ぶに相応しい仕上がりになっている気がした。それは良いが、わずか12歳でゴーストバスターになっちゃった主人公の少女、今後の人生はどうなるんでしょうね。

 2022年2月10日 川崎・チネチッタにて
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