SDGs(Sustainable Development Goals)について書かれた本は山ほどありそうだが、コーヒーの生産から消費までのプロセスに特化して書かれた本は他にあるのだろうか。「コーヒーハンター」川島良彰氏を始めとする執筆陣による本書の解説は、章が細かく区切られ過ぎているきらいはあるものの、読みやすく解りやすい。
SDGsには17の目標が設定されているわけだが、コーヒーを作る過程から消費する段階まで詳細に追ってゆくと、ほぼ全ての目標に関りがあることが本書によって解った。その中で栽培や商品化の細かなプロセスが解説されており、SDGsとは関係なしにコーヒー産業についての読み物として成り立つ部分が多く興味深かった。
あなたの飲んでるコーヒーが、生産国の貧しい子供たちの低賃金労働によるものだと知っても、美味しく飲めますか?その安いコーヒーを飲み続けますか?という問いは以前から知っていたが、じゃあフェアトレードの高いコーヒーに切り替えますと直ぐに言えない自分がいる。
2024年12月18日 鉄道博物館帰りの電車にて読了