日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
割とまめに書くようにしています。
お気軽にコメント下さい。

家田荘子著 「ラブ・クライシス」(集英社文庫)

2008-09-25 06:59:22 | 本・映画・展覧会
 サブタイトルは「世紀末人間の危険な欲望」。

 自分で本書のコメントに書いている通り、家田荘子ってちょっとタブーっぽいテーマを突っ込んで書くのが好き、というイメージがある。だってそうじゃん、ねぇ?ご本人にとっては「タブーだから書く」という気はさらさら無く、自然と自分の関心が向いたからということらしいのだが。

 本書が書かれたのは10年以上も前で、今とはAIDSに関する認識も知識(理解)も大幅に異なっていた。そこは読む前に頭に入れておかなければならない。そうした上で当時この本がセンセーショナルに扱われた事実を思い出してみる。。。確かに話題作には成り得るテーマだ、だけど本当に内容に価値があっただろうか?

 少なくともいま読んでみた限りでは、AIDS蔓延に警鐘を鳴らすという意味では説得力に乏しく(具体的統計の引用等が少ない)、「ビーチボーイ」や「ぶら下がり」も行動の実態を紹介するだけでその結果の患者を描いているわけではない。

 もしAIDS蔓延を憂いて警告したい意図があるのであれば、好き勝手に遊んだ結果発症し、友人や親兄弟すらも遠ざかり淋しく朽ちてゆく患者を冷徹にレポートすべきだろうし、薬害AIDSを訴えたければそういう調査報告ができよう。単にAIDSという言葉で人々の好奇心を煽り著作を広めようとする意思があったとは思えないが、例え状況が今と異なっていたにせよ、もう少し掘り下げて書くことはできなかったものかなと思えて仕方がない。

 2008年9月14日 シンガポールのホテルにて読了
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岡井耀輝著 「瞬間伝説」(朝日文庫)

2008-09-24 23:03:27 | 本・映画・展覧会
 サブタイトルは「歴史を刻んだ写真家たち」。

 戦後の日本写真界における巨匠(という呼び方がしっくり来ない方も多いが)列伝。取り上げられているのは五十音順に秋山庄太郎・石川文洋・大竹省二・杵島隆・北井一夫・白川義員・田沼武能・土門拳・林忠彦・藤井秀樹・藤本四八・藤原新也・細江英公・三木淳、以上14名。うち作品を見たことがあったのが7名なのは多いか少ないか。

 いわゆる撮影テクニック本ではない。その写真家を語る上で撮影の模様の描写があり、そこに撮影風景が描かれはするが、あくまで従。主となるのは各カメラマンのカメラマンとしての生い立ちやステップアップの過程、何をどう捉えて名を成して行ったのか。

 言うまでも無くカメラマンは「現場仕事」なので、撮影現場における葛藤や苦悩、コレはと思った被写体を当時のプアな銀塩に写し込む奮闘ぶりが生々しく描かれており引き込まれる。できれば、ここに記されている名前入りの写真を見た後の方が、よりリアルに物語を感じられるだろうね。

 余談だが自分、一時期写真を趣味にしようと思ったこともあったのだけれど、近視矯正の為どうしてもピントがズレてしまう…コンタクトにすれば少しはマシだったのか、そもそも気にする必要はなかったのかいま確かめようとも思わないけれど。そういう理由もあって一眼レフを止め、スナップ撮影にコンパクトカメラを使いこなして挑むことにしたのデス。あーこんなコト書いてたら手ブレ防止つきが欲しくなってきた。

 2008年9月13日 インドネシア・ビンタン島のビーチにて読了
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2008年9月14日 しんびん紀行(3)

2008-09-24 06:24:38 | 旅行・ハイク&ウォーク
 今日は夕方まで島に滞在、そして明朝の帰国に備えシンガポール空港近くに宿泊というプランです。

 何をするか?何もしない!
 オトナな櫃間氏(仮名)ならできるかもしれないが、落ち着きの無いこの私にそんなコトが出来るのでしょうか?為せば成る、朝食後、いちおう「海仕様」にチェンジして(だから荷物多かったのねん)浜へ。パラソルの下、持って行った文庫本2冊と格闘。時おり海に入ってジャブジャブします。しまった、シュノーケルとフィンも持って来れば良かった!

 贅沢な午前を過ごした後に昼食、頼みすぎ、食べ過ぎました…そうでなくても膨らんでるオナカを一段と膨らませつつ予約してあったスパへ。90分コースでうち前後15分が支度やリラクゼーション、正味60分がマッサージ。スウェーデン式とかタイ式とか各種ありましたがここはインドネシア、やはりバリ式でしょう。ハーブオイルを使ったマッサージ、途中で寝たようでチリリンとベルを鳴らされ「え、もう60分?」実に快適でした(*^^*)

 名残惜しくも島を離れ、シンガポールに戻れば大雨。移動に時間を取られせっかく充足した気分を台無しにされつつホテルに入ればアップグレード、ルームサービスの料理もレベル高く(そりゃ高いもんね)再び満ち足りた気分で眠りに就くのでありました。そう言えば今回の私、「息をしてるのか分からない」などと書かれていませんなぁ(笑)
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2008年9月13日 しんびん紀行(2)

2008-09-23 21:59:47 | 旅行・ハイク&ウォーク
 ありゃ、ちょっと間を空けてるうちに櫃間氏(仮名)が旅行記コンプリートしゃったよ…内容に齟齬はないと思うんだが気をつけて(^^;)自分なりにまとめます。写真をアップするのでそちらで雰囲気を味わって頂くことにしましょう。

 朝はホテルで。普段は朝食抜きという櫃間氏とは対照的に、朝からガツガツバクバクな私なのでありました。そしてフェリーでリゾートに渡ります。そのターミナルは空港の近く、市街まで出るんじゃなかった(--;)。インドネシア領なので本日未明に入国したシンガポールを出国し、高速船で島に向かいます。目的地はビンタン島。なので「しん・びん」紀行なのでした…

 どんより曇った空の下、何となく気合いの入らないスピードで1時間。待てよ45分とガイドブックにはあったぞ?ひょっとして燃料節約でスピードダウンしてるのか…

 リゾートホテル以外何もない島の北部、イミグレで大幅に時間を食いつつも何とかホテルに辿り着けばそこはおぉ!パラダイスではないですか…既にやる気ゼロの我々、昼間から酒をかっくらい部屋でゴロ寝、昨夜の夜更かしを癒すのでありました。明日はもっと真剣にリゾートすることにしよう(^^;
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2008年9月12日 しんびん紀行(1)

2008-09-19 22:14:10 | 旅行・ハイク&ウォーク
 かつて「しん・くる・ばん」という符牒がありました。何かというと「シンガポール(SIN)~クアラルンプール(KUL)~バンコク(BKK)」という東南アジアドサ回りフライト(順番違ったかもしれん)の略だったのですが、最近そういう話は出ませんなぁ(笑)

 今日は午後から会社バッくれ、夕方便でお出かけです。フレックス早退だとちょっとタイト、成田で列車到着から出発まで30分さすがにそれはマズイよね…なので午後半休にしちゃったのですが、会社は次回出社時もっとマズイことになってそう。まぁ長期的な立場より目先の楽しみを追求する私ですから…マジ実家近くで仕事探しておこう。

 同行の櫃間氏(仮名)と合流して成田へ向かい、ラウンジで遅めの昼食、さらにのんびりとカクテルなど楽しみながら(ちなみにバーテンが登場するのは15時だそうです)出発を待ちます。今回の目的地はシンガポール、「往復航空券代3万円」に釣られて買っちゃっただけで他に深い意味は無く「そんな理由で海外行くんですか!」と会社の部下には呆れられたけど。実はサーチャージ4万円という落とし穴(@_@)

 搭乗率50%以下のフライト、空いてるせいかヤバい客と思われたのか妙に手厚いケアを受けてシンガポールへ。オーチャードのホテルまでタクり、真夜中でしたがなんか小腹が空いたのでチェックイン後ホテル脇の屋台街に出て夜食。ウマー。年中30℃前後のシンガポールも、夜になると心地良い風が吹きますナ。

 で、なぜタイトルが「しんびん」なのか?「しびん」の間違いか?(爆)
 答えは次回。

 Le Meridien Singapore 泊
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(映画) アース

2008-09-19 06:11:11 | 本・映画・展覧会
 さすがに3本目はストーリー追うのが面倒になりそうなので、ドキュメンタリーをチョイス。今月のプログラムはそれなりに見たいのがあるなぁ。欧州便だったらフライトタイム長くて良いのに(笑)。でもヘッドセットを長時間しているのは結構ツラい。

 昨今の環境モノに一編として観るか、純粋に生命のドキュメンタリーとして観るか、それは受け取る人次第なんだけど、とりあえずは美しい画像と迫力ある捕食シーンなどに没頭することをお薦めしたい。そういう意味ではナショナル・ジオグラフィックやディスカバリーチャネルが好きな人にはピッタリ。

 白くまクンも大変なんだなぁ。

 公式サイト:http://earth.gyao.jp/


 2008年9月12日 JL711便(NRT-SIN)機中にて鑑賞
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(映画) さよなら、クロ

2008-09-19 00:00:59 | 本・映画・展覧会
 すぐに映画2本目。こんども邦画。特に観たいと思ったワケじゃないんだけど、アクションもの観て興奮するのも何だし…決して主人公が良いとかではないのです。

 主人公(妻夫木聡)がたまたま拾った子犬(クロ)がそのまま主人公の通う高校に居つき、気が付けば夜の見回りに付いていったり職員会議に出席したり。どんな犬だ!なんて学校だ!のどか過ぎる…

 いつしか全校生徒のマスコットになっていたクロと久々に帰省した主人公の再会はちょっと皮肉な形。そして取り巻く同級生とのエピソードが初めて明かされ、…思いっきり感動的な、と言うよりじんわり心に響く路線です。

 松本深志高校かな?と画面を見て思った。どうやらそうらしい。あそこ良い造りだよね、今もそうなのかな。設備はボロいかもしれないけど、歴史ある校舎で学べる生徒って幸せだよね。でもきっと、そう思えるのは卒業して月日が経ってから。

 挿入歌はチューリップの「青春の影」。映画よりソレにちょっと感動。

 2008年9月12日 JL711便(NRT-SIN)機中にて鑑賞
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(映画) 築地魚河岸三代目

2008-09-18 22:01:33 | 本・映画・展覧会
 今日はフライトタイム6時間半、寝ちゃうと到着して眠れないので映画を見るのだ~!と言うわけで「MAGIC III」コントローラーはカコカコ…1本目。毎号コミックで読んでる作品の映画化ってのは大概ロクな印象を持たないんだけど、コレはどうかな?

 舞台は築地、エリートサラリーマンである主人公(大沢たかお)が会社を辞めて恋人(田中麗奈)の父親が旦那の築地の仲卸を手伝い、一人前になってゆく物語のとっかかり部分を描く。実質的に店を仕切るスゴ腕は伊原剛志、大旦那は伊東四朗。そのヘボ将棋仲間の寿司職人は柄本明、等々。

 原作を読み始めたのは物語が始まって少し経ってからで、映画とオーバーラップする部分は殆ど読んでいなかったのは幸いだった。おかげで「原作と違うぅ」と思うことはなかったけど大沢たかおのキャラは主人公のサラリーマン姿も魚河岸姿も似合ってない。そう言えば「Life 天国で君に逢えたら」でもそう思ったんだよなぁ…この人は何を演じたらハマるんだろう。そんなに本数見てはいないけど、「深夜特急」のドキュメンタリードラマの時はイイと思ったんだけどな。

 伊原剛志はもう少し偏執狂的なイメージ(苦笑)。本作ではカッコ良すぎ。もっと「義理と人情に生きる職人」チックな人が居そうなものだけど、そうでもないのかな。伊東四朗は原作よか築地のオヤジっぽくてさすが。

 原作で描かれている日本の魚文化に触れられず、ただの人間ドラマになってしまっているのが残念。流れ的には続編もあり得るので、その時はそこら辺を取り上げて欲しいもの。もちろん「さかなクン」をゲスト出演させてね!

 公式サイト:http://www.uogashi3.jp/movie/

 2008年9月12日 JL711便(NRT-SIN)機中にて鑑賞
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2008年9月11日 比べれば

2008-09-18 06:17:39 | エセ善人ねた
 疑うべくもなく、「9・11」は世界中の多くの人に忘れ難い日付となっているに違いない。だのに何だか、今年はあまり新聞にも登場していない。

 でも考えてみれば当然で、あの事件で世界の構造が変わってしまったにせよ、いま日本国民が直面しているのは、いや直面しているとアナタが思わなくても間接的により生活に関わってくるのは、これまた間違いなく来るべき自民党総裁選…の後に来るであろう選挙であろうから。

 出来レース、猿芝居と言われる中でも報道される言動から候補者の人となりはある程度わかるはず…そういうヒューマン・ウォッチングを楽しむのも良いんじゃない?でも忘れてはならないのは、報道は都合の良いシーンおいしい発言のみを報道するって事。ニュースは知りたいが、マスコミの姿勢ってものが何でこんなにイヤなのか、昨今の自分が分からない。
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2008年9月9日 下請けはつらいよ

2008-09-17 22:57:58 | 仕事
 今日は八重洲で元請け様と打合せ…進退窮まった元請け様、「それならもうこのプロジェクト全体やらない!」ドッチラケ…それを言っちゃあおしまいよ…

 そもそも実務をこなしてるのはウチなんだから。いいよねー気楽に止めるとか言えて。どっかの総理大臣と一緒か?でもゴキゲン直して頂いて、プロジェクトの今後を検討しましょうって言わないといけないのよ、ウチ。

 終わって飲みに言っても何となくよそよそしくなっちゃうんだなコレが。仕事の機微なんてそんなもんでしょ。男女の機微についてもこれくらい敏感ならなぁ(笑)

 http://r.gnavi.co.jp/g851502/
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