スマグラー おまえの未来を運べ
2011年/日本
主人公の‘情熱’の行方
総合 60点
ストーリー 0点
キャスト 0点
演出 0点
ビジュアル 0点
音楽 0点
主人公の砧涼介の境遇は『カイジ』と類似しているのであるが、『スマグラー』はいわゆるスタイリッシュな‘任侠もの’である。様々な暴力シーンのオンパレードを目撃することになるが、ジョーとジジイ、背骨と内蔵、警官Aと警官Bなど男同士のカップルは明らかに同性愛を暗示しており、やがて張福儀の介入で背骨と内蔵は泥沼の三角関係に陥り、だからそのようなヤクザの男色に辟易した田沼ちはるは夫の田沼春治の殺しを依頼したはずなのである。
問題は主人公である砧涼介の立場である。結局、砧涼介には‘相棒’が見つからなかったために娑婆に戻されたはずであるが、そもそも砧涼介にそのような資質があったのであろうか? 砧涼介がスマグラーに関わるきっかけとなった出来事は、パチンコの攻略方法を知りたいがために強いられた暴力なのであるが、彼が暴力を振るうシーンは何故か描かれていないために、クライマックスの、オムツを履いた河島精二の‘チャイルドプレイ’において非情な拷問に屈することなく突然、背骨のように暴力を振るえるようになり、河島を伸してしまうシーンに説得力が無い。砧涼介には男性に対する‘激情’が感じられないからである。だからと言って砧涼介に芝居に対する熱い情熱も感じられず、主人公の成長物語として中途半端になってしまっていると思う。
別の女性の結婚阻止が目的だった…派遣社員殺害(読売新聞) - goo ニュース
これほど訳の分らない事件も珍しい。殺人容疑で逮捕された住田紘一は、「以前に交際
していた女性が結婚すると知り、事件を起こして結婚相手の男性の犯行に見せかけ、阻止
しよう」と思って、当時付き合っていたはずの同僚を殺害したということである。以前に交際
していたのであるならば、今その女性が結婚しようがどうしようが関係ないはずだし、その上
その男性と面識のある女性を拉致・監禁しようと思って、たまたま最初に出会ったのが
当時付き合っていたはずの女性なのであるが、顔見知りなのだからすぐにバレるという事を
考えもせずに抵抗されてパニックになり殺害したというのだから、全く救いのない話である。