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MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『ダイバージェント』

2014-07-14 00:11:59 | goo映画レビュー

原題:『Divergent』
監督:ニール・バーガー
脚本:エヴァン・ドーハティ/ヴァネッサ・テイラー/ヴェロニカ・ロス
撮影:アルウィン・カックラー
出演:シャイリーン・ウッドリー/テオ・ジェームズ/ケイト・ウィンスレット/マギー・Q
2014年/アメリカ

「ディストピア」と未来の相性の悪さについて

 近未来のシカゴでは、文明滅亡後に新たな社会体制を作るために、一生に一度の「選択の儀式」という性格診断テストにより人類を、無欲を担う「アブネゲーション(Abnegation)」、平和を担う「アミティ(Amity)」、高潔を担う「キャンダー(Candor)」、勇敢を担う「ドーントレス(Dauntless)」、博学を担う「エリュアダイト(Erudite)」に振り分けられ、さらに主人公のベアトリス・”トリス”・プライアーは16歳になってテストを受けて複数の要素を持つ「異端者(Divergent)」と見なされ、異端者は人類を滅ぼす危険分子とされており、この単純すぎる設定に共感できないとなかなか登場人物に感情移入できない。
 世界が荒廃した「ディストピア感」を持たせるためなのかもしれないが、例えば、性格診断テストを行う部屋が殺風景だったり、「ドーントレス」に加入したトリスが受ける訓練シーンが長い上に地味だったりして、本作は『ハンガーゲーム』シリーズと比較されるようであるが、作風は『ハンガーゲーム』よりも『エンダーのゲーム』(ギャヴィン・フッド監督 2013年)に近い。ラストのトリスとフォーの2人とジャニーヌ・マシューズたちの対決シーンもグズグズだと思うが、『エンダーのゲーム』と違い、何故か本作はアメリカで大ヒットしているようなので、続編となる残り3部作も製作されるであろうから、全てを観てみなければ何とも評価のしようがない。


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