英題：『Miss Granny』
監督：ファン・ドンヒョク
脚本：シン・ドンイク/ホン・ユンジョン/ドン・ヒソン
撮影：キム・ジヨン
出演：シム・ウンギョン/ナ・ムニ/パク・イナン/ソン・ドンイル/イ・ジヌク
２０１４年/韓国
脚本の混乱を凌ぐ演出や演技の妙について
７４歳の主人公のオ・マルスンが、２０歳のオ・ドゥリに変わった原因は「青春写真館」でカメラに写されたからであるが、何故か後半になると『オール・ユー・ニード・イズ・キル』（ダグ・リーマン監督 ２０１４年）のような設定に変わっており、明らかに脚本に混乱が見られ、日本の作品ならば書き直させられる類のレベルであるが、全体的には良質のコメディー作品になっているから不思議である。秀逸なギャグのみならず、ラストでオ・ドゥリにプレゼントした髪飾りを付けているオ・マルスンに気が付かない音楽番組プロデューサーのハン・スンウというほろ苦いシーンも加味されており、韓国ではシリアスな映画に佳作は多いものの、コメディー映画はことごとく失敗していたはずだが、私が知る限りにおいて韓国で製作された今までのコメディー作品の中で最も面白いのではないだろうか。
