国立新美術館で催されていた「チューリッヒ美術館展」において、クロード・モネの
「睡蓮の池、夕暮れ(The Water Lily Pond in the Evening)」(1916/22年)を
観ることができた。縦2メートル、横6メートルの巨大画であるために、青い睡蓮が
浮かんで見えるようにするために、入り口まで離れて見なければならない。もちろん
そばで観ると何が描かれているのか全く分からないのであるが、同展に展示されている
ワシリー・カンディンスキーやピート・モンドリアンなどの計算された作品は別として、
例えば、ジャクソン・ポロックの作品のような抽象絵画はそのような観賞によるモネの
印象派作品の「誤解」から生まれたように思う。