MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『鋼の錬金術師』

2018-01-07 00:15:17 | goo映画レビュー

原題:『鋼の錬金術師』
監督:曽利文彦
脚本:曽利文彦/宮本武史
撮影:橋本桂二
出演:山田涼介/本田翼/ディーン・フジオカ/蓮佛美沙子/本郷奏多/佐藤隆太/夏菜/大泉洋
2017年/日本

「ファンタジー」と「コスプレ」の線引きについて

 「賢者の石」を巡る物語はたくさんあるようだが、メジャーなものとしては本作と『ハリー・ポッターと賢者の石』(クリス・コロンバス監督 2001年)が挙げられるだろう。実際に本作はイタリアでロケが行われたようで、キャラクター造形などもヨーロッパ人が意識されているように見える。
 しかしそれならば本作と『ハリー・ポッターと賢者の石』を続けて観た時に違和感を感じないかと問われれば大いなる違和感に襲われるであろう。100憶円以上かけて撮られた『ハリー・ポッターと賢者の石』と比較するならば本作はあまりにも画面がスカスカで、これほどの大事件が起こっているのに絶対的に人が少ないからである。せいぜい『ハリー・ポッター』のテレビ版のようにしか見えない本作をわざわざ映画館にまで出かけて観る意味が見いだせるのは、主人公のエドワード・エルリックを演じた山田涼介ファンくらいで、原作ファンが納得できるような代物ではないと思う。
 これで製作費が回収できているのかと余計な心配をしてしまうが、エンディングを見るとどうも続編の製作も考えられているようだ。その時はハリウッド資本で撮ってもらいたいと切に願う。


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