原題:『GODZILLA -怪獣惑星-』
監督:静野孔文/瀬下寛之
脚本:虚淵玄
出演:宮野真守/櫻井孝宏/花澤香菜/杉田智和/梶裕貴/諏訪部順一
2017年/日本
根性論を返り討ちする「巨大さ」について
20世紀末、ゴジラを始めとする巨大生物怪獣が地球に現れ、半世紀に渡り抵抗を試み、生き残った人類が宇宙船で地球を脱出したのだが、移住先の惑星は人間が住める環境ではなかった。ところがダイチ・タニを含む高齢者たちが選ばれて半強制的に揚陸船に乗せられたことに反対した主人公のハルオ・サカキは一人で反乱を起こすものの、あっけなく捕らえられたハルオは独房の中で、惑星を目指した矢先に爆発する揚陸船を目撃するのである。
選択肢を失った人類は「地球帰還派」が主流となり地球に戻ることになる。時空の歪みにより地球は脱出した時から二万年が経っていたが、結局、怪獣たちは生き残っておりハルオたちはゴジラと戦うことになる。ゴジラが放つ透過シールドを解除してハルオたちはゴジラを倒したのであるが、その直後にさらに巨大なゴジラが出現するのである。つまりどれほど「根性」を持っていたとしても、そんなハルオの積年の恨みを返り討ちする巨大さに人類は成すすべがない。これはかつて大国アメリカと交戦した日本とダブるはずである。