原題:『探偵はBARにいる3』
監督:吉田照幸
脚本:古沢良太
撮影:田中一成
出演:大泉洋/松田龍平/北川景子/前田敦子/鈴木砂羽/田口トモロヲ/志尊淳/松重豊
2017年/日本
ミスリーディングしてしまう「笑い」について
今回で3作目となるシリーズの中でも一番出来が良かったのではないだろうか。ただ惜しむらくは、主人公の探偵に「生きてさえいれば、必ず命を燃やすものとの出会いがある」と言われたヒロインのマリが自分の娘のために罪を犯す、という探偵や観客に対するミスリーディングがあってもよかったと思う。それでこそマリの健気さがより引き立つはずだからである。
それにしても古沢良太の笑いのセンスがよく分からない。冒頭のキャバクラで起こった「ホステスの胸揉まれ事件」にしても波留に対する高田の「ズボン降ろし作戦」もエンドロールが終わった後の高田の「ニュージーランド留学詐欺事件」も面白いと思えないのであるが、これはやっぱり感性の相違の問題なのだろうか。