原題:『Stuntwomen: The Untold Hollywood Story』
監督:エイプリル・ライト
脚本:ネル・スコベル
撮影:スベトラーナ・スべトゥコ
出演:ミシェル・ロドリゲス/エイミー・ジョンソン/アリマ・ドーシー/シャーリーン・ロイヤー
2020年/アメリカ
スタントウーマンを突き動かす心理について
本作を観終わってもスタントウーマンになりたいという女性の心理が分からなかった。例えば、スタントウーマンは決して個性を出してはいけない。あくまでも女優の代役として相手の女優のように振る舞いながら危険を冒さなければならず、さらにミニスカートや肌の露出の多い薄手の服装であるために、男性のスタントマンよりも怪我をする危険度が高いのである。あらゆる種類の運動競技に通じていなければならないことも本作で知り、そうなるとそれに見合ったギャラを貰わなければやってられないと思うのだが、肝心のギャラの話は出なかった。自分で一連の流れをイメージできない現場は危険であり、そのような「第六感」が最終的に自分の命を守るものとして機能しているという話は興味深かった。
エンドロールで流れるミッキー・ゲイトンの「ウイズアウト・ア・ネット」を和訳しておきたい。
「Without A Net」 Mickey Guyton 日本語訳
何事も中途半端で終わらせるために生まれた訳ではないし
ほんの少し努力するために生まれた訳ではない
だってこれが
まさにこれが私が生まれた理由なのだから
私は中流階級で生きるために生まれた訳ではない
何事も「安全運転」で
リミッターをかけて生きている人がほとんどだけれど
私は違うのよ
私はネット無しで飛ぶつもり
限りの無い人生を送るの
私はチャンスを逃さず敢えて危険を冒す
だって落ちるからこそ上る価値があるのだから
飛べ
全力を尽くさずに何かをするために生まれた訳ではないし
もちろん降参するために生まれた訳でもない
むしろ私が得た人生に人生を捧げるつもり
最高の冒険のように人生を生きる
安全な道を選ぶ人がほとんどだけれど
私は彼らの後を追うために生まれた訳ではない
それは私ではなくなるから
私はネット無しで飛ぶつもり
限りの無い人生を送るの
私はチャンスを逃さず敢えて危険を冒す
だって落ちるからこそ上る価値があるのだから
痛み無くして栄光は無い
私は自分自身の物語を書くつもりなの
今こそ始めるの
一分一秒でも駆り立てて
あらゆる制約を押しのけよう
後ろを振り返ることもないし後退することもない
私はネット無しで飛ぶつもり
限りの無い人生を送るの
私はチャンスを逃さず敢えて危険を冒す
だって落ちるからこそ上る価値があるのだから
飛べ
Mickey Guyton - Without A Net (Official Music Video)