原題:『Mission Mangal』
監督:ジャガン・シャクティ
脚本:ジャガン・シャクティ/R・バールキ/ニディ・シン・ダルマ/サケス・コンディパルティ
撮影:ラヴィ・ヴァルマン
出演:アクシャイ・クマール/ヴィディア・バラン/ソーナークシー・シンハ―/キールティ・クルハーリー
2019年/インド
社会的弱者(=アンダードッグ)の物語について
太陽系の小惑星の「イトカワ」に向けて日本が飛ばした探査機「はやぶさ」を巡る映画は三作品も製作されたのだが、それに『アポロ13』(ロン・ハワード監督 1995年)と『ドリーム』(セオドア・メルフィ監督 2016年)の要素を詰め込んで「ボリウッド色」で色付けたような作品である。
それほどストーリーてんこ盛りであるのだが、これがほぼ事実に忠実だというのが驚きである。ただ主人公でMOM計画の主任であるラケーシュ・ダワンが最初のロケット打ち上げに失敗した時でさえ鼻歌を歌って余裕をかましていたにもかかわらず、火星へのロケット打ち上げに関しては怒りやすくなっており、その性格の不安定さが彼を独身のままにしているのかもしれない。2時間ちょっとの上映時間だが、途中でインターミッションが入っている理由が分からない。