MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『アイ・アム・ナンバー4』 0点

2011-07-10 22:12:07 | goo映画レビュー

アイ・アム・ナンバー4

2011年/アメリカ

ネタバレ

青春映画×SF映画

総合☆☆☆☆☆ 0

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 『イーグル・アイ』(2008年)を撮ったD・J・カルーソー監督らしく、やはり普通のSF映画ではなかった。そもそも主人公のジョン・スミスが、拾ってきた犬にアメリカンフットボールのクォーターバックとして有名なバーニー・コサール(Bernie Kosar)の名前を付けるところから怪しく感じるのであるが、例によって保護者であるヘンリー・スミスが異星人であることがバレないように「スポーツクラブなどには参加しないように」と忠告するにも関わらず、ジョンは転校先のフットボールクラブのクォーターバックであるマーク・ジェームズの挑発にのって、サム・グッドに投げられたフットボールをマークたちに向かって思いっきり投げ返すあたりから‘ゲーム’へ組み込まれていき、クライマックスではアメリカンフットボールのプロテクターをしているような体つきのモガドリアンたちとアメリカンフットボールの競技場で対決することになり、戦いが終わってから、探していた青い光を発する2つの石を繋げるとフットボールの形をした後に石は消え去り‘ノーサイド’を暗示することになる。
 まさに青春映画とSF映画を無理やり同時に表現した映像は特異なものだと思うが、点数は続編の『The Power Of Six』を観てから付けたいと思う。


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和田アキ子の天敵といえば

2011-07-10 19:53:26 | Weblog

アッコ、「マルハン」CMでバック転披露(サンケイスポーツ) - goo ニュース

 7月10日にTBSで放送された『アッコにおまかせ!』は面白かった。『華和家の四姉妹』

という新番組のドラマの番宣で出演していた観月ありさ、吉瀬美智子、貫地谷しほり、

川島海荷の4人が答えていたクイズの一つが「NHK紅白歌合戦の常連と言えば?」

というものだったが、さすがに観月ありさと吉瀬美智子は堂々と和田アキ子を目の前にして

「小林幸子」と答えていた。明らかに確信犯だと思うが、「有名な姉妹と言えば?」という問い

に対して「ザ・たっち」と答えていた川島海荷は確信犯ではなくてやはり天然なのだと思う。


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トップリーダーの養成方法

2011-07-09 00:06:51 | Weblog

「首相は組織的対応が苦手」五百旗頭・復興会議長が批判(朝日新聞) - goo ニュース

 この記事を読んでも、防衛大学校長の五百旗頭(いおきべ)真の真意がよく分らない。

6月25日に復興策をまとめた会合では「菅内閣は(復興構想会議に対する)完全な自由を

保障し、いかなる介入もなかった」と菅首相を評価していたのであるが、社団法人日本私立

大学連盟の学長会議においては、震災や福島第一原発事故への菅直人の対応について

「組織的な対応が苦手」「菅さんは一人でいろんな指示を出し、新しい組織をつくって自分で

出て行く」と批判している。しかし結論として、「日本の弱さはトップの国家戦略的観点に

立った思考が足りないこと。トップリーダーを養成する教育の役割は大きい」と述べている

ところをみると、日本の将来において大学の役割は大きいのだと言いたいらしいのだが、

松下政経塾出身の議員が“トップリーダー”の器を示せていないのが悲しい現状である。


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『台北の朝、僕は恋をする』 100点

2011-07-08 21:51:56 | goo映画レビュー

台北の朝、僕は恋をする

2009年/台湾=アメリカ

ネタバレ

‘外面’の恋物語

総合★★★★★ 100

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 まるで今は亡きフランソワ・トリュフォー監督の‘アントワーヌ・ドワネル’シリーズの新作を観たような錯覚に陥る。鮮やかでポップな色彩感覚は言うまでもなく、主人公のカイとフェイの‘終わる恋’とカイとスージーの‘始まる恋’、カイの友人でファミリーマートの店長のガオと彼の恋人のチャーズの‘叶う恋’と、刑事のチーヨンと彼の恋人のユアンの‘叶わぬ恋’の狭間で、不動産会社の社長のパオの‘理想の恋’が‘マクガフィン’として有効に働いている。
 だからこのような作品においては恋人たちの‘内面’を探るのではなく、ただ‘外面’を目で追うだけで十分なのである。
 それにしても台湾の国民的スターと謳われるだけあってアンバー・クォはとにかくかわいい。


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なぜ2020年に拘るのか?

2011-07-08 19:47:04 | Weblog

枝野氏、五輪招致について「コメントは時期尚早」(産経新聞) - goo ニュース
市原副会長「平昌決定は想定内」=JOC(時事通信) - goo ニュース
18年の平昌選出、20年夏季狙う東京に逆風?(読売新聞) - goo ニュース

 石原慎太郎東京都知事は東日本大震災の復興に関するシンポジウムで、2020年夏季

五輪招致について「やる。絶対にやる」と断言した。日本オリンピック委員会の市原則之

副会長は7日、東京都内で「平昌に決まったことは想定の範囲内」と語り、20年夏季五輪を

東京都に招致する方針に変更はないとの考えを示した。枝野幸男官房長官が何を言っても

もう辞める人だから論外であるが、18年平昌五輪に続く20年夏季五輪では、アジアの

都市による招致が難しくなるのではとの問いに対する国際オリンピック委員会のジャック・

ロゲ会長の「夏季五輪と冬季五輪は別だし、そうした規則もない。20年五輪招致にアジア

の都市が乗り出すことに、何の障壁にもならない」という答えを日本オリンピック委員会の

竹田恒和会長は真に受けないで欲しい。費用は全て立候補する国が負担するのだから、

国際オリンピック委員会が“障壁になる”などと断言してタダで豪華な“観光旅行”を逃す

わけがないからである。「全く別の話。04年のアテネの後は06年のトリノだっただろう」と

イタリアのチンクワンタ委員は言うが、ヨーロッパとアジアの扱いが違うことは明白なのだ。


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風評被害と情報操作

2011-07-07 00:16:26 | Weblog

子会社社員に原発再開賛成メール促す 九電、番組向け(朝日新聞) - goo ニュース
九電、再稼働賛成メール送信指示…一般市民装い(読売新聞) - goo ニュース
原発の再開遅れを「風評被害」と発言 九電会長(朝日新聞) - goo ニュース

 九州電力の松尾新吾会長は30日、朝日新聞の取材に対し、東京電力福島第一原子力

発電所の事故をきっかけに定期検査中の原発の運転再開が遅れていることについて「車検

の済んだ車に乗るなというようなもの。エモーショナル(感情的)な側面がもたらした一種の

風評被害」と述べたばかりなのであるが、この“エモーショナル”な情報操作をどのように

言い訳するのか訊いてみたい。経産省によると、意見や質問は説明会の開催前日の午前

10時から番組終了時まで受け付け、メール473件、ファクス116件が寄せられた。再稼働

への賛否の内訳はメールが賛成226、反対119、その他128。ファクスが賛成60、反対

44、その他12だったそうである。事実上、賛成は0だったことが明らかになったのだが、

原発開発時にもこのような情報操作がなされていたのではないのかという疑惑が浮上する

ことは避けられないであろう。


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『大地の時代』 70点

2011-07-07 00:13:12 | goo映画レビュー

大地の時代

1980年/ブラジル

ネタバレ

演出を放棄する意図

総合★★★☆☆ 70

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 『大地の時代』はグラウベル・ローシャ監督の1980年に公開された遺作である。『アントニオ・ダス・モルテス』(1969年)から『大地の時代』まで少なくとも4本の長編が撮られているが、観ることができないので、どのような作風の変化を辿ってきているのか確かめる術がないのであるが、『大地の時代』にはもはや物語が失われている。
 しかしタイトルからも推測できるのだが、『黒い神と白い悪魔』(1964年)と『アントニオ・ダス・モルテス』が‘姉妹編’であるように、『大地の時代』は『狂乱の大地』と‘姉妹編’を成すように見える。
 『大地の時代』の唯一の主人公であるジョン・ブラーマスは政治家であるが、演じている俳優はアントニオ・ダス・モルテスを演じたマウリシオ・ド・バッレである。
 夜明けに昇ってくる太陽から始まる本作はまるでドキュメンタリーのように見える。野外やクラブ内のダンスシーンなどは本物であろうが、その中をうろついているジョン・ブラーマスや彼とライバルのような男は同じシーンを何度も繰り返し演じさせられ、同じセリフを何度も言わされている。どれがOKシーンでどれがNGシーンなのかは分らないが、とにかく全てを見せるという姿勢が伺える。
 グラウベル・ローシャ監督は人間の善悪を分けることを諦めたように見える。諦めたというよりは善悪など分けることはできないと悟ったのかもしれない。だから『狂乱の大地』で問題になった‘情報操作’を放棄して全てを見せることにしたのだと思う。理屈としては理解できるが、残念ながら観ていて面白いとは思わない。


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『狂乱の大地』 90点

2011-07-06 21:18:50 | goo映画レビュー

狂乱の大地

1967年/ブラジル

ネタバレ

‘情報’という新たな問題

総合★★★★☆ 90

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 グラウベル・ローシャ監督の長編デビュー作『バラベント』(1962年)、2作目『黒い神と白い悪魔』(1964年)に次ぐ、3作目の『狂乱の大地』(1967年)が他の作品と大きく違う点は、主人公のパウロ・マーティンスが詩人であり(作品冒頭辺りでパウロが空に銃を向けるシーンでブラジルの作家、Mario Faustino の詩が引用されている)、かつジャーナリストということである。前2作品で描かれた貧富の差や宗教が絡んだ善悪に加えて、報道がもたらす情報操作が『狂乱の大地』において、正に大地を狂乱と化す。
 物語の舞台は架空の共和国エルドラドであるが、パウロが活動家のサラの要請で選挙を手伝う、民衆に人気のある進歩派議員のフェリペ・ヴィエイラの地元はブラジルのリオグランデ・ド・スル州のアレクリム(Alecrim)という実在の場所である。おそらくパウロが手配したテレビクルーを引き連れてヴィエイラは選挙運動を展開するのであるが、ボロボロの服を着て陳情にやって来た男をパウロが殺してしまう理由は、おそらくその男がヴィエイラを落選させようと企んでいるグループの回し者と考え、民衆の生活が良くなっていないというイメージをテレビで放送させようという彼らの意図を邪推したからであろう。完全なアナーキーに陥る。
 パウロは保守派の政治家であるポルフィリオ・ジアスの元へ戻り再び、恋人のシルヴィアと暮らしながら、国内一の企業家フリオ・フエンテスの協力も得て、自らのナレーションで十字架を胸に掲げるジアスの大統領選挙用の番組を制作するが、彼らと袂を分かつことになる。
 パウロは再びヴィエイラとサラと共に共闘することになるが、選挙中に、50歳前で7人の子供がいて家が無いと訴えるジェロニモという男を仲間の誰かが殺してしまう。
 パウロは同僚のアルヴァロに相談している内に、アルヴァロはジャケットの内ポケットから拳銃を取り出すが、誰に向けて撃ったのかは分らない。
 ラストは冒頭と同じシーンで、パウロやサラの説得も虚しく、民衆の血が流れるのを防ぐためにヴィエイラが戦うことを放棄することになり、ジアスが王冠を冠る。パウロは一体自分は誰と戦っているのか分からなくなり、再び誰もいない空に銃を向ける。
 物語はかなり混沌としているが、詩人である主人公のパウロのモノローグが詩で語られているなど、グラウベル・ローシャの作品の中では最も出来が良いと思う。


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“一言”で辞めたのか?

2011-07-06 00:06:09 | Weblog

平野氏「松本氏、あの一言でやめたのは残念」(読売新聞) - goo ニュース
橋下知事「松本氏、辞める必要なんて全くない」(読売新聞) - goo ニュース
松本復興相の発言要旨「書いた社は終わり」「B型で短絡的」(産経新聞) - goo ニュース

 松本龍復興相の辞任について、新たに復興相に内定した平野達男内閣府副大臣は5日

夕方、「これまでの姿勢をみており、あの一言だけでやめたのは残念だ」と語り、大阪府の

橋下徹知事も5日、「一つの発言だけを取り上げて、大臣の職を辞めなきゃいけないなんて

いうのは、日本の政治も末期症状だ」と述べた。ところで“あの一言”や“一つの発言”と

いうのは松本龍の岩手県における「知恵を出したところは助け、出さないやつは助けない」

なのか、宮城県における「県で(漁港再編問題の)コンセンサスを得ろよ。そうしないと

われわれは何もしないぞ」なのか、首相官邸における「問題はなかったと思う」なのかが

よく分らない。私は「今の部分はオフレコな。書いた社はこれで終わりだから」という発言は

明らかな言論の弾圧だと思う。この“一言”を見逃してしまえば、日本の報道が末期症状に

陥り、ジャーナリストたちが辞めなければならなくなるだろう。


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『バラベント』 80点

2011-07-05 23:57:26 | goo映画レビュー

バラベント

1962年/ブラジル

ネタバレ

‘嵐’の前兆

総合★★★★☆ 80

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 物語の舞台はアフリカからブラジルへ奴隷として移住してきた黒人の子孫たちが漁師を営む村である。その貧困さに堪え兼ねてサルヴァドルへ働きに出かけていた主人公のフィルミノが裕福になって戻ってきて村にある灯台から現れるところから物語は始まる。
 フィルミノは漁師たちが網に穴が空いているにも関わらず、網の所有者で白人のヴィセンテに取り替えることを要求しないことに不満を覚える。漁師たちは指導者であるアルーアのカリスマ性で魚が取れると信じている。
 フィルミノは漁師たちと網元の媒介者と相談して、フィルミノの恋人であるコタに海辺で真夜中にアルーアを誘惑させる。罠にはまったアルーアは貞操を犯し、宗教的な能力を失ったとフィルミノが公にする。その直後、バラベントと呼ばれる嵐が吹き荒れる。アルーアは海に出て行ったヴィセンテと友人のチコを助けに行く。アルーアが海に出たことで嵐は収まるが、チコは既に死んでおり、ヴィセンテは見つからなかった。ヴィセンテの娘のナイーナは民間信仰のカンドンブレの儀礼を受ける。アルーアとナイーナは婚約するが、その前にアルーアは網を購入するために街に出て働く決心をして、冒頭のシーンの灯台から村を去っていく。
 グラウベル・ローシャは長編第一作『バラベント』において、黒人と白人のみならず、因習と科学の共存の可能性を模索しているように見える。『バラベント』を見る限り、グラウベル・ローシャは困難(=バラベント)を伴うものであっても、明るい見通しを持っていたようだが、2作目以降、混迷し始める。だからこれでもグラウベル・ローシャの作品の中では最も分かりやすい。


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