三原市本郷南５丁目の広島県立総合技術高等学校

ＪＲ山陽本線の本郷駅を出て星野旅館の角を曲がり大正通りに入る。南へ歩いて行くと左手に大きな建物が現れる。旧本郷工業高等学校の施設を有効利用した広島県立総合技術高等学校である。


どことなく懐かしい雰囲気の漂う道沿いには廃業した旅館があった。私は古い商店の看板などを物珍しく眺めながら自転車屋の前を通過し西国街道に出た。

関西のお好み焼きを作り続ける男

私の作るお好み焼きはずっと関西風である。幼い頃から混ぜ焼きが当たり前だったし、こっちの方が美味しいという考えは全く変わらぬ。生地・具材・ソースの３つが合わさって生み出される味は粉もんの最高峰と言えるのではないだろうか。ここでも出汁の果たす役割は非常に大きいのである。

鯛真子の煮物

血抜きした真子（信頼のおける鮮魚店で購入するのがベスト）を食べやすい大きさに切って霜降りする。花が開いたような状態になったら冷水に取る。次にザルに移してよく水気を切り日本酒をたっぷりつかった煮汁で炊く。薄口醤油と味醂で味を調える。アクをすくい取った段階で針生姜を入れるとすっきりした風味になる。

冷却・漬け込みの過程で味が馴染むのを計算して少し薄味にしておくのがポイントである。旬の海と山の幸の炊き合わせ、所謂割烹の「旨過ぎる料理」とはちょっと違う家庭の味だ。