(旧街道の佇まい@三本松駅前)
宇陀路を行く街道・初瀬街道。桜井から松坂を結ぶ古くからの街道ですが、三本松の駅前に繋がる道は現在は拡幅された国道165号線の脇にひっそりと走る旧道部分。車一台通ればいっぱいの狭い道ですけど、道すがらの雰囲気が実に旧道っぽい雰囲気を残していて好ましいですね。
この三本松駅から室生口大野駅方面に15分程度、初瀬街道の旧道を歩いて行くと、高台から棚田と近鉄線の鉄橋&築堤を見通せる近鉄線全線の中でもかなーり有名な撮影地に出る事が出来ます。場所で言うと室生東小学校の脇。実は奈良行きの夜行バスから名阪国道の沿道を眺めていた時に、山間地の水田に水が張られていたのが見えたんですよね。あー、この辺りの田んぼは水が入り始めたんだね→水鏡狙いたいね→夕方に順光のポイントと言う事ではじき出したのがここだったんですが、残念薄日は時折射すもののガス曇り。
有名撮影ポイント&GWですから、三脚を並べている人間もちらほら。アングル的には結構キャパありそーな感じで開けてるんですが、最近立ったっぽい電柱のワイヤーがかなりのポイントで絶妙にひっかかるというイジワルな撮影地でもあります(笑)。ガス曇りであまり気勢が上がらないんですけど、今回の旅はほぼ天気には恵まれていたんで贅沢は言えないのかなあ。まあ特に毒にも薬にもならない写真を量産してしまいました。50000系しまかぜも来たでよ。
この辺りは普通列車や急行は毎時3本程度と少なく、通過するのは特急車両のオンパレード。それにしても近鉄の特急車って何種類あるんだろうな。ちなみに私は23000系の伊勢志摩ライナー(左画像)が好きです。上半分のピンクの塗り分けが近鉄特急車っぽくなくてちょっと斬新。ちょっとJR西日本のオーシャンアロー入ってますよね。
21020系アーバンライナーnext。近鉄の特急車は5桁の車番でざっくりまとめると常用形式が16形式、団体臨時用の形式が4形式の計20形式(ぐらい。たぶんマニア的にはもっと細分化されるんだと思われる)が現在活躍しています。両数で言うと450両くらいあるらしい。相鉄の全車両数がだいたい400両程度なので、一応大手私鉄で10連中心の相鉄より特急車だけで数を上回っている。系統別に整理すると名阪・阪伊・名伊・京伊・京橿・京奈・阪奈・吉野の8系統。色々とボリュームがあり過ぎて、それだけで一冊の本が出来そうなのがさすがに日本一の私鉄・近畿日本鉄道の特急チームである。
夕陽が射してくれば築堤と水が張られた棚田が茜色に輝いたのだろうけど、ガス曇りですからアングルを変えてみます。21000系アーバンライナーplus、2400系の急行、そしてダブルデッカーを組み込んだ30000系ビスタEX。我が地元小田急電鉄も平成24年まではLSE、HiSE、EXE、RSE、VSE、MSE、JR371と7形式の特急車両が走っていたのですけれど、現在は4形式までに減少。このような種々様々な特急が行き交う光景を見ていると、「MSEばっか増やすんじゃないよ」と最近の特急車の増備施策に文句も言いたくなる(笑)。
一通り近鉄特急車を堪能して三本松の駅に戻って来たら、帰りの電車待ちの間に50000系しまかぜが通過して行きました。ハイデッカー、カフェテリアのダブルデッカー、平サロ、コンパートメントと様々なシートスタイルのため個々の車両での窓配置がそれぞれ違っているのがスペシャル感ハンパないですねえ。世の中ななつ星だのカシオペアクルーズだのトランスイート四季彩だの金持ちのジジイ連中から回収する事しか考えてない列車ばっか出て来ますけど、しまかぜくらいだったら乗れないこともないからな(笑)。結構予約は取りにくいみたいだけど、車内のビュッフェで松坂牛のカレーとか出ちゃうんでしょ?食ってみたいわあ。