青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。写真はおおめ、文章はこいめ、コメントはすくなめ。

笑う浦和

2006年02月07日 20時23分22秒 | 日常
(写真:浦和競馬場入口)

およそ7~8年ぶりの訪問でございます。
そこはかとなく漂う昭和の香り、まさに「公営ギャンブル」って感じ。

貴重な代休を何に使うかと言う事でさんざっぱら考えて、出した答えが浦和競馬。
雪上がりの寒い寒い南浦和の駅前から続く世捨て人の列。埼玉県の公営競技に多大な貢献を果たす緑の国際興業バスに揺られてたどり着いた浦和競馬。大学時代は開催ごとに浦和に行ってた気がするのだが、本当に久しぶりだ。
久しぶりなのだが、100円玉を入れてペロッと薄紙の券が出て来る入場券売り場とか、中入って右側の手荷物置き場とか、何も変わってなかった(笑)。あの頃から時が止まったままなのだろうな。唯一パドックの掲示板が電光掲示板に変わってたぐらいで…ホントなーんにも変わってない(笑)。手荷物をおばちゃんに預けて身軽になると、体があの頃を思い出してスイスイと動き始めたw
2号スタンドのデッキから眺める「ウラワケイバ」の文字型の植え込みは、今日は雪をかぶってくっきりと鮮やかだ。向正面に広がる住宅街、路地に続く学校の風景も、「あー、こうだった!こうだったねぇ!」と。

「遠征で勝って連闘の地元勝ち得戦追うに決まってるだろ!」「川崎のテキも船橋のテキも心得てますよ!浦和で走らなかったら馬主も諦めるよ!」「前回前々回ゲート出てすぐに抑えて死んだふり。そろそろ怖い」「6走前逃げたんですよ。で、その成績が競馬新聞から消えたよねえ。今日は森下だよねえ…(しばし沈黙)…これ今日は逃げねえか?5分前まで売れ方見とけよ…

ヤリ、ヤラズ。追う、追わない。
馬主が地元。ヤネ変えて一発勝負。
優勝劣敗が常ではない、人間の泥臭い部分(笑)が濃厚に予想の根拠付けとなる。かげろうのような怪しい根拠と想像力を僅かな裏付けとともに組み立てる。
騙し騙され虚虚実実。超前時代的競馬、「未だに昭和の競馬やってる」と揶揄される。要するに予想するには馬の能力以前にかなり「うがった見方(笑)」をしなければならないのが浦和競馬。
それもこれも、南関で一番賞金が低いために馬主も馬券で勝たなきゃ儲からないから、と言うある意味悲しい理由からであって…これを「なんだ!インチキ!」と言う人は、浦和に行かないほうがいいでしょうね(笑)。インチキくさいのがいいんじゃねーか。
学生時代、後輩を連れてさんざん練り歩いたこの競馬場。こんな考え方をする人たちに囲まれて、私もうがった人になったのだなあw

「この馬、何だか知らないんですが数字が読めるんですよ。返し馬の時掲示板見るでしょ。『あーなんだ新聞全然シルシ付いてないのに売れてるなーこりゃ頑張らなきゃ帰ったらメシ食わしてくれねえなー』って。」
「で、『あーなんだ今日は新聞シルシ付いてるのに全然売れてねえなー、こりゃ頑張ったら帰ったらメシ抜きだなー』って」

「講釈師、見て来た様に 嘘を言い」と言う言葉があるが、何となく自分の話芸(?)も結構こう言う部分に影響されているんです(笑)。嘘って言ったらトゲがあるからフカシって感じかなw(どっちも変わんねーw)。そう言う意味で、浦和競馬は私の原点かもしれません。
何にせよ、こんなバカ話が堂々とまかり通る浦和競馬は、やっぱ面白いわw

浦和競馬のもうひとつの楽しみは、公営競技らしい食い物の多種多様な事。
こんな寒い日にはやっぱネギをたっぷりかけた煮込みでしょ!
握りたての揚げたて、ババアの手の味がポイントの天乗せオニギリも捨てがたい!
たっぷりソースにたっぷりカラシのマグロフライもウマー!!

食った食った。
え?馬券?当たったのかって?
どうでもいいでしょそんな事は!

平成の 次の世来ても なおもまだ 昭和を残せ 大谷場の地に

浦和競馬よ永遠なれ。

おまけ:
誰が使うんだ?
コメント
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