青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

追っ掛けは抜きつ抜かれつ

2015年06月03日 23時33分42秒 | JR(貨物)

(旧き佳き停車場風情@須原駅)

西線のロクヨン貨物を追っ掛けていると必ずウロウロするポイントの一つである須原駅。国道19号から一本隔てた駅前の旧中山道は情緒ある宿場町の雰囲気で、正直観光地化された妻籠なんかよりもよっぽど趣がある。そんな宿場町の入口にある須原駅は、木製の駅名板が落ち着いた雰囲気を醸し出す旧き佳き停車場の風情。木製ラッチも残ってたりして、時間があればゆっくり見て行きたかった物件です。


恵那まで追いかけた挙句に3084レを取り逃したら腹が減っている事に気が付き、コンビニのおにぎりを頬張りながら今度は稲沢からの81レをどこで迎え撃とうかの算段。81レは南木曽・十二兼・奈良井で退避を含めた長時間停車(バカ停ってヤツですね)をかますので、南木曽の手前で一発、十二兼から先でもう一発、単線を出る倉本の先で捕まえられたらもう一発くらいのカット数でしょうか。あまり深追いするのは先ほどで懲りたので、一発目は南木曽に近い落合川~坂下間へ。田んぼの中にちょっとインカーブしているポイントがあったので、ここで構えてみます。


線路は北西に向かってインカーブを取っているので、午後の81レではサイドへの光の回りがいいんじゃないかと言う読みは当たった。ただし、結構コンテナを牽いて来る81レではケツが切れる(トンネルの中に入っちゃうみたいですね)。そう思えばもうちっと引いた立ち位置で線路に寄って、もうちょっと列車を引っ張ってアタマっから抑えた方が良かったのかもしれない。ここらへんが西線初心者っぽさなんだろうがw


南木曽で81レを追い抜いて、木曽谷に入ると急に日が陰りはじめてしまった。お次は中央西線ロクヨン貨物最大の定番である伊奈川の鉄橋。坂下で撮ってから伊奈川の通過が1時間20分くらい開いているので、ひょっとしたら南木曽~十二兼で一発やってからでも間に合うのかもしれない。鉄橋の奥で叩くもよし、中俯瞰気味に編成をまとめるもよし、広角でうねらせてもよしとどう撮っても楽しめる伊奈川鉄橋ですが、広角うねらせで撮ってみました。圧縮するか画角を広げるか悩む時、自分は広角側を選択する事が多いですね。

 

須原の駅で追い抜いたので、お次は単線区間の出口である倉本駅で。相対式ホームの真ん中にタイガーロープが引かれちゃってるのが気になりますが、こっから先は列車が複線区間に入ってしまうのでまた逃げられちゃうだろうからねえ。日暮れの木曽谷にライトを灯して、EF641002+1020。今日は2本ともJR貨物色だったけど、きっちりエンド揃いで混色もなく、統一感のあるコンビだったので良かった。


半径400mのカーブを上松に向かって走る81レ。この後奈良井のバカ停を使って追い抜けるかな?と思ったんだけど、奈良井で追いついたはいいが急に土砂降りのにわか雨に遭ってしまいリタイア。そんないいアングルも見当たらなかったしね。ちょうどこの辺りで翌日お会いする友人から夕飯のお誘いを受けたので、これにて抜きつ抜かれつのロクヨン追っ掛けはお開き。

それにしても追っ掛けすると距離が伸びるもので、この日だけで600kmも走ってしまった。こんなに走ったのは久々だが、感覚も掴めたので次はスタッドレス履いて冬に来てみんべえかねえ。そんときゃいっぱい列車の設定あるだろうし。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

木曽路の初夏を追い掛けて

2015年06月03日 00時01分02秒 | JR(貨物)

(鎮魂@木曽御嶽山)

最近毎日のように地震だ噴火だと落ち着くヒマがないが、道の駅木曽福島から一服しつつ去年の噴火で大きな犠牲を生んでしまった御嶽山を眺める。噴火してから見るのは初めてだ。霊峰として全国からの信仰も篤い御嶽山の上には雲がかかり、噴煙を上げているように見えたり見えなかったり。どうかヤマが鎮まりますように。


南松本の駅を離れ、とりあえずのんびりと中央西線のロケハンに出てみる。木曽谷を通る中央西線のロケハンはひたすら国道19号を下って行く事になります。ところどころ寄り添ったり離れたりする国道と中央西線、たまに脇道に逸れながらいいトコないかな?と探りを入れてみるのでありますが、上下線が離れたりトンネルが多かったりで地形からも撮る場所は限られるのかな~と言う印象。西線の中津川~塩尻間は普通列車の類は極端に少なく、専ら「特急しなの」が1時間に1本上下で走るのみ。

 

特に特急しなのに興味があるわけではないが、かと言って撮りモノも来ないのでついカメラを向けてしまう(笑)。木曽川の刻む渓谷は奇岩を交え美しく流れ、「木曽の桟(かけはし)」や「寝覚ノ床」などの景勝地が続く。せっかくなので景色にも目を向けて、まったりと木曽路を流して行くのですが…まーそれにしても天気が良すぎて日に焼ける。車もエアコンガンガンで、コンビニで買ったアイス(クーリッシュ)を口にくわえながらロケハンしてました(笑)。夏のドライブのお供にクーリッシュは至高。ってまだ5月やん!


本日走る日中の西線貨物は、どうやら南松本を10時半に出て稲沢に向かう返空タキの3084レと、稲沢を出て午後に南松本に向かうコンテナの81レの2本のみ。あわよくばどっかの平日スジが復活して走るのでは?と淡い期待をしたんだけど、運転はダイヤ通りなのでこれは仕方なし(泣)。倉本~須原間の撮影地に早めに陣取り、木陰で麦茶を飲みながら3084レ。荷物も軽く、下り勾配を走って来るのでブロワー音は控えめながら、それでも重連ロクヨンがエメグリタキを牽いて深緑の木曽路を走り抜ける姿!…うーん、最高ですなあ。

 

中央西線の真ん中あたり、倉本から十二兼の間の約15kmは単線区間なので、ここでは貨物列車も交換待ちや特急を先行させたりでスジが寝る(所要時間がかかるって事です)。そのため、この辺りだけは追っかけが可能なんですね。倉本のポイントから素早く撤収して次の駅である須原の俯瞰へ向かうと、予想通りに須原の駅で交換待ち。普通列車と交換し、特急しなの10号に追い越されてから、汽笛一発木曽谷にこだまして、ロクヨン重連須原を発車。


中山道の宿場町・須原宿の街並みを横目に、タンカートレインは再び木曽路を下って行く。背後の木曽駒に続く山並みにかかる雲や、真っ昼間のカタい光線は5月の終わりながらもう既に夏のそれ。直射日光に焙られながらシャッターを切り、車内に戻ると気温計は32度を示していました。アツいはずだわ。

この後、もう一発撮りたくて3084レを追っ掛けて行ったんだけど、南木曽から先の19号の流れの悪さにどうにも差を詰め切れず…諦められずに中津川から中央道乗って恵那まで追っ掛けたんだけど、複線区間に戻って逃げ足を増した3084レをついぞ捕まえる事は出来ませんでした。よくよく考えたら信州に行くつもりでなんで恵那にいるんだ俺は?と気温のせいかアツくなってしまった自分がちょっとバカに思えてしまってねえ(笑)。まあ運転は常識の範囲内での追っ掛けの結果なんで、しょうがないんだけど。

追っ掛けってテンション上がっちゃうんだけど、事故ったら何の意味もないですからね。
これは自戒も含めて書いておきます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする